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本日のお話は、片頭痛の急性期治療薬「レイボー」についてお届けします。

個人的には思い入れの大きい薬です。アメリカでは2019年、日本では2022年に発売がなされた薬剤です。

メーカーの話ですと、アメリカでは1錠なんと日本円で8000ちかくする薬剤だそうです。 日本では通常用量の100mgですと570.950mgですと324.7です。

トリプタン製剤が全てにジェネリックでて、100円台で購入できるので、それに比較すると割高感は感じます。

 

まず効果としていえば、個人的な意見として言えば「レイボーは万人受けする薬」とは言えません。そもそも「トリプタン製剤」ですら眠気・だるさという副作用がありますので、ロキソニン・イブプロフェンといった鎮痛剤と比較すると「万人受けする薬」とまでは言えませんが、その「トリプタン」より「玄人好みな薬」ということだと思います。

 

    絶対的な適応は、もちろん「片頭痛患者さん」で脳血管障害(脳卒中)をおこしたり、心筋梗塞・狭心性といった心臓の病気を持っている人にとっては第一選択の薬ということになります。

    比較的いい適応は、「トリプタン製剤」が効きにくい患者さん。副作用で使いにくい患者さん。更に「トリプタン製剤」が効くには効くけど、今一つな患者さん。このような患者さんは是非使っていただきたいと思います。

    更に使ってほしい患者さんは、「内服するタイミングがどうしても遅くなる」患者さんや、「夜間に片頭痛がおこりやすい」患者さんです。

 

このような患者さんには効果が期待できる薬といっていいと思われます。

 

最も大事な事は副作用があるという点です。

でない人は全くでないのですが、副作用が出る人は「二度と使いたくない」とまで言われる薬であることを認識して欲しいです。

主な副作用はめまいや両足に力がはいりにくい、眠気・だるさという副作用です。これは内服して1時間前後で始まりだして、3時間くらい続く副作用になります。

徐々に慣れてくるとはいえ、あまり気分のいいものではありません。この薬を使う前には必ず効果より副作用を充分説明してから、効果を話すようにしております。

 

ですが、患者さんの中には「今までこんなに効いた薬は全くなかった」とまで言わせしめる薬という側面もあります。

上手に副作用と付き合いながら使っていただくと今までの「トリプタン製剤」では経験できなかった効果を感じてもらえるかもしれません。

賛否両論ある薬ではありますが、我々頭痛専門医にとっては、決して欠く事の出来ない薬であるのは間違いありません。

 

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