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本日のお話は、片頭痛の急性期治療薬の効果と問題点についての新しい論文になります。

 

雑誌:2024918日のBMJ誌電子版

 

著者: William K Karlsson (デンマーク・コペンハーゲン大学)

 

目的:片頭痛の急性期経口治療薬の有効性と副作用についての検討

 

方法:文献の中から18歳以上の片頭痛患者の急性期治療薬同士で、または治療薬とプラセボを比較したRCTを選び出して、主要評価項目は、投与後2時間の時点で痛みが消失していた患者の割合と、レスキュー薬の使用なしで2時間後から24時間後まで疼痛消失が持続していた患者の割合とした。

 

副作用:投与後2時間の時点で痛みが軽減した患者の割合、投与後2時間から48時間以内に痛みが再発した患者の割合、2時間後から24時間後までにレスキュー薬を使用した患者の割合とした。

 

使われた薬剤:アセトアミノフェン(カロナール)、ラスミジタン(レイボー)、rimegepantubrogepant、アスピリン(バファリン)、セレコキシブ(セレコックス)、ジクロフェナク(ボルタレン)、イブプロフェン(ブルフェン)、ナプロキセン(ナイキサン)、phenazonealmotriptan、エレトリプタン(レルパックス)、frovatriptan、ナラトリプタン(アマージ)、リザトリプタン(マクサルト)、スマトリプタン(イミグラン)、ゾルミトリプタン(ゾーミッグ)だった。

英語表記=日本では未発売 ()表記=商品名

 

結果:①痛みが消失していた割合は、ナラトリプタンの1.73から、エレトリプタンの5.19の範囲だった。それらの多くが、24時間後まで疼痛なしだった患者の割合においてもプラセボに勝っており、オッズ比はセレコキシブの1.71からイブプロフェンの7.58の範囲だった。

②治療薬同士の比較では、2時間時点の疼痛消失効果が最も高かったのはエレトリプタンで、続いて、リザトリプタン、ゾルミトリプタンとなっていた。24時間後までの疼痛消失持続を達成した患者の割合が最も高かったのは、エレトリプタンとイブプロフェンだった。

副作用:めまいはラスミジタン、エレトリプタン、スマトリプタン、ゾルミトリプタンに多く、疲労と鎮静はエレトリプタン、ラスミジタンに多かった。知覚異常はラスミジタン、スマトリプタン、ゾルミトリプタンに多く、悪心はラスミジタン、スマトリプタン、ゾルミトリプタン、ubrogepantに多かった。

結論:片頭痛の急性期経口薬では、最近承認された新たな治療薬よりもトリプタン系治療薬の方が好ましいプロファイルを持っていたと結論している。

とまあ我々の実臨床にちかい話であり、納得しやすい結果だと思います。

効果と副作用のバランスで言えばエレトリプタン(レルパックス)が使い安いというのは、多くの臨床家が同じようにおもっていることではないでしょうか?

また、レイボーは副作用というところで問題になってくる薬剤だということもわかる結果のようです。

 

 

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