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本日は女性の「群発頭痛」についての最新の研究論文からです。
群発頭痛は、群発頭痛は眼周囲~前頭部、側頭部にかけての激しい頭痛が数週から数ヵ月の期間群発することが特徴です。夜間、睡眠中に頭痛発作がおこりやすく、頭痛発作時に眼の充血や流涙、鼻汁や鼻閉、縮瞳と眼瞼下垂(まぶたが下がること)などの症状を伴うことが多いことも特徴です。また、頭痛発作中は落ち着かず興奮したような状態になる方が多く、動けなくなる片頭痛とは対照的な頭痛です。群発頭痛は20~30才代に多く約85%は男性とされていましたが、最近の調査では男女差が縮小してきて女性の群発頭痛も稀ではないとされています。また、1年以上頭痛発作を繰り返すものを慢性群発頭痛といいます。
そこでこの論文なんですが、
(対象)2014~2020年の間に群発頭痛と診断された874人の患者(男65.8%・女34.2%)を対象に症状、薬、頭痛の誘因および生活習慣について検討した。
(結果)
① 慢性群発頭痛は男性で9.4%、女性で18.4%。
② 頭痛発作期間が平均4~7カ月間続くのは女性で8.0%、男性では5.2%。
③ 頭痛発作期間が1ヶ月未満は女性では26.0%、男性では29.8%。
④ 予防薬使用群は、女性で60.2%、男性で47.7%。
⑤ 群発頭痛に関連して生じる症状(眼瞼下垂:女性60.5%・男性47.0%/不穏:女性53.8%・男性45.6%)。
⑥ 日内変動がある(女性73.6%・男性63.3%)
⑦ 群発頭痛の家族歴(女性15.4%・男性7.1%)。
(結論)女性の群発頭痛はいまだに誤診されることが多い。その理由は群発頭痛に片頭痛に似たところがあるからで、群発頭痛に男女差があることを認識し、早く有効な治療を開始することが重要と述べています。
ここ数年やはり群発頭痛という疾患が認識されてきた。またインターネットなどで周知されやすくなったことを踏まえて見る機会が大変増えています。あらかた自分で診断して来院される患者さんが増えているのも、症状の特異性ゆえのことかとも思います。
今までの教科書的なケースばかりでなく、teenagerや50歳以上、また女性の割合が増えるなどの変化が見られるようになってきていて、少し教科書的な記載にも変更しないといけないのではと思うことも多くあります。
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