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今回は頭痛フォーラム2017の2回目です。

抗CGRP療法というものについてお届けします。

この抗CGRP療法というのは片頭痛の原因論で言えば、トリプタン(イミグラン・ゾーミッグ・レルパックス・マクサルト・アマージ)製剤による治療よりも川で言えば更に上流の部分の原因で、そこをblockしましょうという治療法になります。

現在4つの製薬会社でCGRPを標的とした治療方法の治験が日本で行われています。
既に1施設で20-30例の治験をされている先生の話によりますと、かなり早い段階から片頭痛が抑制されるという話も聞いており、治療法としては、かなり有望な治療法だと噂されています。

また副作用としては注射ですので、注射部位の疼痛程度で、全く重篤な副作用もなく期待が持てます。

内服・静注などの投与方法でも検討されていたのですが、現在行われている治験はアメリカ同様に月1回の皮下注射という投与方法です。現在は治験ですので、治験中の患者さんは費用請求されませんが、今後薬として認可されるようになれば、トリプタンの10-20倍の値段がかかることが予想されています。

値段が高くても効果がそれに見合うものであればいいのですが、この治療は抗体療法薬であるために、他の治療で使われる抗体療法薬同様に高価な薬剤になることが推測されます。

アメリカでの論文(Lancet Neurol 2014;13:885-892)でも片頭痛日数の有意に減ることが示されいて、これから大変楽しみな治療方法になることが予想されます。

現時点で治験中ですので、何年先に実用化されるかわかりませんが、まだまだかなりの時間がかかるものと考えられます。