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今日は最近受診に見えた入浴関連頭痛についてです。
これは読んで字のごとく入浴すると必ず雷鳴様の頭痛がおこるものです。

この頭痛は山口大学の根来先生が2000年に初めて発表されました。
東洋人の中年女性に多い疾患だといわれています。
受診されました患者さんも図らずも、その通りでした。
私自身は2人目ですが、極めて稀とされていて、頭痛センターに受診される患者さんの0.4%と言われていますので、一般の外来では更に少ないことが予想されます。

爆発的な痛みで、脳卒中(くも膜下出血)を疑うような症状ですが、風呂から出て行くと症状は徐々に治まるようです。ただ、また入浴で頭痛がおこるので入浴が怖くなって入れなくなるものです。

このような患者さんの中には、先ほどあげたくも膜下出血以外にも脳出血、動脈解離(特に椎骨動脈解離)、静脈洞血栓症、下垂体卒中などの疾患を除外する必要もありますし、最近ではその病態が大変注目されている可逆性脳血管れん縮症候群(RCVS)なども除外する必要があります。

もちろん受診して頂き、それらの病気を除外する必要があります。
また治療としては降圧剤などで使われるCa拮抗剤を使うことで軽減することが報告されています。

世の中に大変珍しい頭痛があるものです。