米国ブリガム&ウィメンズ病院予防医学部門のTobias Kurth氏らのグループは、中高年女性の片頭痛と出血性脳卒中リスクとの関連を検討する前向きコホート研究を行った。
BMJ誌2010年9月4日号(オンライン版2010年8月24日号)
BMJ誌2010年9月4日号(オンライン版2010年8月24日号)
<結果>
①何らかの片頭痛の既往を報告した女性は、5,130例(18%)だった。そのうち3,612例は過去1年以内に激しい片頭痛があったと報告し、さらにそのうち1,435例(40%)は前兆を伴ったと説明した。
①何らかの片頭痛の既往を報告した女性は、5,130例(18%)だった。そのうち3,612例は過去1年以内に激しい片頭痛があったと報告し、さらにそのうち1,435例(40%)は前兆を伴ったと説明した。
②平均追跡期間13.6年の間に、カルテのレビューにより85例の出血性脳卒中が確認された。
前兆を伴う激しい片頭痛を経験した女性のリスクは増大していた(同:2.25、1.11~4.54、P=0.024)。
年齢調整後のリスクは、大脳内出血(同:2.78、1.09~7.07、P=0.032)と致死性イベント(同:3.56、1.23~10.31、P=0.02)について、より増していた。
③前兆のない激しい片頭痛を報告した女性では、出血性脳卒中のリスクの増大はみられなかった。
<結論>前兆を伴う片頭痛は、虚血性イベントとともに、出血性脳卒中のリスク因子でもある可能性がある」と結論した。
このような報告は以前から多く発表されていますが、多くは虚血性脳卒中が増えるという報告なのですが、今回は出血性脳卒中も増加するという報告です。ただし、リスクが高くはなりますが、発症する頻度は極めて少ないので、あまり心配されないほうがいいと考えます。
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