カテゴリ: 片頭痛の予防薬

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今日はトリプタノールの話です。
この薬は三環系抗うつ剤という役割の薬で、1961年発売の古い薬です。

基本的な作用は神経伝達物質であるノルアドレナリンやセロトニンの伝達がよくなります。
保険適応はうつ病に適応があるのですが、うつ病で私は使うことはなく、片頭痛や薬物乱用頭痛の治療に使っています。

また片頭痛と緊張型頭痛の混合型頭痛の予防薬としても使うことがあります。

この薬を使うことで痛みを感じにくくしてくれる働きがあり、以前なら鎮痛剤を内服してたころで、内服しなくて済むようになります。また夜間睡眠が充分でない場合などは特に有用です。

飲み方は睡眠前に10mgを内服することから始めます。
副作用として便秘がちになったり、朝から眠気がでたりなどすることです。
不思議と効果が出やすい人は、便秘や眠気などの副作用を感じにくい傾向があるようです。

うつ病の薬ですから使用前に患者さんに十分な説明が必要になります。そうでないと、調剤薬局などで薬の説明する際にビックリされたり、クレームがでたりするからです。

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 以前も片頭痛の予防薬のお話をいたしました。
 
 中でも最もよく使われていて効果も比較的に確実な「デパケン」のお話をしました。

 私自身はデパケンを使用する場合には、女性の場合には今後妊娠する予定の有無を尋ねるようにしています。もちろん、それは妊娠時の奇形が増加するからです。

 デパケンは量を多く使えば使うほど(具体的には1100mg/日)、また血中濃度が高ければ高いほど(70μg/ml)奇形の発生率が高くなることが既に報告されています。

 また単剤投与より複数投与のほうがおこりやすいなどの報告もあります。

 通常デパケンは以前にも書きましたように血中濃度を測定して、21~50μg/ml程度で十分です。これで予防効果がなければ、増量しても効果が期待できない薬剤です。ですから、てんかんとは使用量が大きく異なります。具体的に使用量として200-400mg/日くらいが一般的な片頭痛での使用量です。

 また他の抗てんかん薬で予防薬として使用するものとしては、トピナ・ガバペンあたりの薬剤です。

 また、予防薬として抗てんかん薬の2剤併用の話は聞いたことはありません。
 私が勉強不足なのかもしれませんが、片頭痛で抗てんかん薬を2剤使用するにはよほどの理由がないかぎり使用するべきではないと考えています。

 シンプルな処方を行うことは患者さんに対しては必要なことだと思います。

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 今日はデパケンについてお話したいと思います。

 昨年、片頭痛の予防治療薬として認可されました。もちろん以前から片頭痛の予防効果については数々の論文があり、先日書きました「ミグシス」より有効性が高いという報告がたくさんあります。

 私自身は認可されるまでは「ミグシス」「トリプタノール」を中心に使っていて、それでも改善しないようなケースで主に「デパケン」を使っていましたが、認可されてからはどうどうと使うようになり、使用頻度はふえている薬剤です。

 ただし、この薬剤についてはいくつかの問題点もあります。
 ①もともと抗てんかん薬
 ②妊娠・出産期にある女性では、使用中に妊娠しますと奇形の合併率が増える。
 ③眠気・肝機能障害などの副作用がある

 というところです。

 ですから適齢期の女性であれば、使用にあたってはある程度の説明ならびに患者さんの理解が求められます。通常、片頭痛で使う場合は女性であれば200mg1x夕方もしくは400mg2x朝・夕で使用するのが一般的な使用量です。血中濃度を測定して21-50μg/ml程度にするように定められていますので、これを越える量の使用はしないと思います。

 眠気や肝機能障害も看過できない問題点です。
 内服してしばらくして、状態をお尋ねしたり、採血にてcheckすることで解決できるものです。

 ネガティブな話ばかりで申し訳ないのですが、予防効果としては他剤を凌駕するものだと思っています。

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 今日は片頭痛の予防薬であります「ミグシス・テラナス」についてです。

 1999年だったと思いますが、この薬が使えるようになりました。昨年デパケンが片頭痛の予防薬として認可されましたが、それまでは「ミグシス・テラナス」が唯一の片頭痛予防薬でした。

 作用機序としてはCa拮抗剤というタイプの薬で、降圧剤に使われる機序の薬になります。
 ですが、片頭痛の予防療法として使う量では血圧が下がることはありませんので、安心して使えます。
 Ca拮抗剤は血管を拡張させる機能がありますので、血管反応性をcontrolします。また神経伝達物質の抑制作用もありますので総合的に作用して、片頭痛の程度・頻度を落としてくれる作用があります。

 いつも言うのですが、薬を飲むだけではなく生活上の注意をしていただくことで大体、痛む頻度が3割くらい減って、痛さも3割程度楽になる感じだと考えていただければ結構です。

 もちろん個人差が大きく、ベタ減りする患者さんもいれば、あまり変化ない患者さんもいます。
 私は個人的には若いsimpleな片頭痛には効果が確実にあると考えています。
 副作用も少ないので、入門編の予防薬と言うことでもあります。

 朝1T、夕1Tの1日2回投与ですが、1Tで効果がある患者さんは、2Tずつ内服でも効果がupしますので、1日4T使用している患者さんも結構いらっしゃいます。

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 昨日診療を終えて、ある製薬会社の社内勉強会に呼ばれて話をしてきました。
 
 最近、てんかん薬で非常に有名な「デパケン」という薬が片頭痛の予防療法の適応が取れました。
 実は20年以上前からアメリカなどでは片頭痛の予防薬として実績をあげてきました。日本でも頭痛専門医であれば一般的に使用してきたわけですが、保険適応がとれないために、なかなか表だって使えない状況でした。
 
 それが急に厚生労働省が認可してくれたために、トントン拍子に使えるようになったわけです。
 
 使う我々にとってはなじみの薬であり、使用実績もたくさんあって、改めてという印象はないのですが、売っている製薬会社にとっては経験がまったくないために、どうやってプロモーションしていこうかという話で、その橋渡し的な役割で話をしてきました。
 
 デパケンという薬は日本で売り出されて30年ちかくたっていますので、何も薬の効き方・副作用などをteachingする必要はないわけですが、どのような使い方をしてどうやって効果をあげるかという話をしてきたわけです。
 
 10人くらいの人が聞いていただいたのですが、最後まで熱心に聞いていただきましたし、ちゃっかりこのブログについても宣伝しておきました。

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