カテゴリ: 群発頭痛

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本日は久しぶりに群発頭痛のお話です。

群発頭痛の治療の主体は「イミグラン自己注射」です。

恐らく注射して5分くらいで効果がでてきて、20分も経過すれば寛解を得られます。

いわゆる頓挫療法(痛いときの治療)です。

 

予防療法としてはベラパミル(ワソラン)が一般的ですが、3T3xから6T3x9T3xと増量しないと効果が実感できませんし、9T内服すには時間もかかりますし、便秘という副作用も待っています。

 

それ以外にはステロイド・リチウムなども予防薬として使われます。今回はステロイドの話しです。

 

著者:Obermann M, et al.

 

雑誌: Lancet Neurol 2020 Nov 24;S1474-4422(20)

【背景・目的】 群発頭痛の予防治療にはステロイドが用いられているが、用量や投与期間については効果が実証されていないこともあり、今回はステロイドの効果について検討した。

 

【方法・結果】 ドイツの10施設で施行されたランダム化二重盲検プラセボ対照試験。

対象は1865歳の群発期に入って30日以内の反復性群発頭痛患者とした。プレドニン 100 mg 5日間服用した後に、20mgずつ3日毎に減量して、合計17日間の投与を行い、プラセボと比較を行った。また、全員にベラパミル(ワソラン)投与も 行われた (120mg/日で開始し、第19日までに360 mg/日まで増量)。主要評価項目は、試験薬投与後1週間 における平均発作回数に設定され、プレドニンとプラセボの間で比較検討した。

 

118 名の患者が登録され、対象となったのはプレドニン 群53名、プラセボ群56名であった。主要評価項目に関しては、プレドニン群では7.1 ± 6.5 (mean ± SD) 回であり、プラセボ群の 9.5 ± 6.0 回に対して有意に低下していた。また、副次評価項目である投与後28日間における発作回数もプレドニン群では15.6 ± 15.5回であり、プラセボ群の20.2 ± 15.0 回に比較して有意に低下していた。さらに、投与後7日間における発作があった日数も、プレドニン群では3.9 ± 2.4日で あり、プラセボ群の5.1 ± 1.8日に比較して有意に少なく、約半数の患者で発作日数が50%以上低下していた。

 

安全性に関しては、有害事象の発生率は両群とも71%であった。プレドニン群では頭痛、同期、浮動性めまい、悪心が主な有害事象であった。

 

 【結論・コメント】 本研究は経口プレドニン投与が群発頭痛の短期的な予防効果を示すことを実証し、ベラパミル(ワソラン) と併用することにより症状コントロールの改善に寄与することを明らかにした。投与後1週間に比較して、28日間 においてプレドニン群とプラセボ群との群間差がやや低下していたのは、ベラパミルの効果が発現したためと推察された。

 

ということでステロイドの効果が実証されています。

一方、ステロイドを使う事に対して患者さん側からは嫌がる傾向にあるのも間違いないわけです。初診時もしくは、初めて群発頭痛で治療するケースであると、病態の説明。治療方法の説明。イミグラン自己注射の方法など話すことが多く、そこまでいきつきません。

2回目以上の群発頭痛や、難渋するケースで使用することになります。

 

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本日も群発頭痛についてです。
仙台頭痛脳神経クリニックの松森先生がupされていたので、私も興味深く読ませていただいた論文を紹介します。

群発頭痛の患者さんで、非群発期に飲酒しても何も問題はありませんが、群発期に飲酒すると群発頭痛が簡単に誘発されるという出来事はよく知られています。

片頭痛の患者さんの一部にも同様な現象がおこることがあるのも知られていて、飲酒してもどうもない人はどうもないのですが、体調が良くないときに飲酒すると片頭痛が誘発される患者さんがいらっしゃいます。

群発頭痛はいろんな意味で厄介な頭痛です。
今回の論文はアメリカでの群発頭痛おけるタバコの影響についての検討です。

雑 誌:Headache 2018/3/14号

著 者:Rozen TD

所 属:Department of Neurology, Mayo Clinic Florida, USA

内 容:群発頭痛患者もしくはその親が喫煙者であると場合には
一日の頭痛頻度が増える

群発期間が長くなる傾向にある

40歳を過ぎても初発するがことが増える

頭痛時に、より落ち着きがなくなり鼻漏を伴うことが多い

アルコールで頭痛が誘発されやすくなる

寝ている間(特に午前0〜3時)に頭痛が起きやすくなる

群発頭痛は飲酒に対するデメリットがつよく指摘されますが、喫煙もダメでその親の喫煙も影響するという論文です。

喫煙について、もう少し深く検討しないといけないことを示唆する論文で、大変興味深いですし、今後群発頭痛の患者さんに対しても禁煙を指導していきたいです。

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本日は群発頭痛の患者さんのお話です。

今年の冬は寒い時期がながく、3月になっても暖かい日がすくなかったのですが、ここにきて急に春めいてきました。
そうなるとでてくるのが群発頭痛の群発期です。

先日こんな患者さんが来院されました。
前回・前々回と群発頭痛がおこりました。

1回目の群発期に最初受診した病院では片頭痛と診断され、トリプタンが処方されました。
結果として2時間くらいで効果があるのはあるのですが、その2時間は苦しくてたまらない。夜、睡眠不足で翌日の仕事にも影響があって大変だったとのことでした。

そこから1.5年して2回目の群発期を迎えました。
違う病院に行こうということで、次は脳神経外科の診療所を受診され、そこで初めて群発頭痛と診断されたとのことです。
しかし、処方されたものは1回目の病院と同じトリプタンだったようです。

そこで患者さんはインターネットなどで検索してイミグランの自己注射という治療方法を知って、私の所に受診されました。
予診票にも群発頭痛なのでイミグラン自己注射を処方して欲しいと書いてありました。

診断がついて、以前から自己注射をしていて、転居されてこちらに来たのかな?と思って患者さんを拝見したのですが、上記したような経過で当院までたどり着かれたようです。

群発頭痛の問題点は
“羈單典型的な症状で、専門医であれば診断間違うことはない疾患であるが、経験のない先生方にとっては診断できないケースが見られるということです。

△燭箸┸巴任ついてもイミグランの自己注射という選択肢を出してもらえないという患者さんがかなりいらっしゃることです。

イミグランの自己注射の効果は、現時点の群発頭痛治療においては最高かつ最短で効果をだす最高の治療方法です。しかし、自分で注射をうたないといけない煩雑さや、注射が苦手な患者さんは使いにくく、また値段も高いために躊躇されるケースもみられます。当院でも9割は自己注射ですが、種々の理由によって点鼻や内服を希望される患者さんがいらっしゃるのも事実です。

しかし、イミグラン注という選択肢を与えられないと選ぼうにも選べないということになります。
現在はインターネットで情報を得ることが簡単ですので、このような事例も少なくないのが下円実です。

やはり、まだ群発頭痛には高い壁があるようです。

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続けて群発頭痛の最新研究からのお話です。

 先日、知人(頭痛専門医)のfacebookでイギリスのBBCが群発頭痛を取り上げた記事がアリ、群発頭痛でのたうち回る様の映像も添付されていて、興味深く見させていただいた。

 片頭痛が基本的に頭を動かさず、静かな暗い部屋でじっとしているというのが基本的な頭痛時のたたずまいだと思います。
一方、群発頭痛はどうしてもじっとできずに何かを痛い部位に押しつけてのたうち回るというのが一般的なようです。

https://www.youtube.com/watch?v=LAf_QFmTPkw(是非・一度ご覧ください)

ちなみにYou Tubeはいろいろありmすね。イミグランの注射の仕方もupされていてビックリします。

雑誌:Neurology 2016 ;87:1899-1906

著者:Louter MA et al.

タイトル:Cluster headache and depression

内容:群発頭痛は深夜帯の激痛が起こり、痛みのために睡眠を傷害されることも多い厄介なずつうである。国際頭痛分類で群発頭痛と診断された患者462人を対象に、うつ病の有病率やうつ病の危険因子になる睡眠障害などについて調査した。
群発頭痛患者は対照群と比較してうつ病の危険性が3倍高かった。群発頭痛でも一般的な反復性頭痛より慢性の群発頭痛患者では更にうつ病の有病率が高く、睡眠障害の確率も有意に高かった。

概ね納得できる結果です。
当院でも登録しているだけで70人ほどの群発頭痛患者さんがいらっしゃるのですが、実感としてうつ病の有病率が高いと感じたことはありません。ただ夜間に群発期は睡眠が妨げられることが多いので、それを機に睡眠障害をおこす危険性があるという実感は感じておりました。

群発頭痛については、なかなか発症機序や治療方法の研究が進んでいるとはいいがたい所ではありますが、このような研究をみるとメンタル面での注意や睡眠についての注意が今後大変重要になることを考えさせられます。


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さて本日は珍しく群発頭痛の最新の研究論文のお話です。

群発頭痛は、緊張型頭痛や片頭痛に比較して有病率は低いものの、その独特な臨床症状と痛みの辛さで大変有名な疾患です。
今回はデンマーク頭痛センターに群発頭痛で登録されている患者さんを対象にて疫学調査の論文です。
351人の患者さんからの解析だけに大変興味深いデータがでています。

当院でも群発頭痛は名前をリストアップしていますが、60人くらいしかいませんので、このような立派な解析はできません。
ただ、今回の結果は自分が思っていたような結果になっているのは間違いありません。
一番納得は、女性の方が群発期の回数が多く、期間は短いというところです。

ある女性の患者さんが1日にイミグラン注射を4回使うのです。
イミグラン注射は1日2回がmaxなので、やり過ぎです。当然、本人も知っているのですが使わずに朝が迎えられないというのです・・・・・。

雑誌:Neurology 2017;88:1069-1076.
著者:Lund N,(デンマーク頭痛センター)
タイトル:群発頭痛患者さんの疫学調査

結果:
①男性67%・女性33%
②発症の平均年齢は31.6歳
③群発頭痛の慢性化率:男性35.9%・女性44.0%
④発生のピークは4つある。男性の方が1時間早い。
⑤群発期・憎悪期は秋の終わりから冬の初めで、6月が最も少ない。
⑥1日あたりの発作回数・平均頭痛強度・発作時間に男女差なし
⑦男性に比較して女性の方が群発期の回数が多く、群発期間は短い傾向にある。
⑧群発頭痛と診断される前に誤診されることが約半数にあり、女性が誤診される割合が高い。
⑨群発頭痛と診断されるまでに発症から6.2年をい要する。
⑩女性群発頭痛患者の20.7%に片頭痛が共存している。

一番の驚きは女性の群発頭痛患者の20.7%に片頭痛が共存していることでした。
こんなにいるんだ~と正直驚きました。

今回のデータは早速自院のデータにフィードバックして患者さん説明資料に付け加えることとします。

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