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今日は5月16日の朝日新聞の記事のお話とします。
まずは基礎知識としてオピオイドとは医療用の鎮痛剤で麻薬性鎮痛剤の総称です。
モルヒネと言えば、何となく聞いたことがある人もいらっしゃるのではないでしょうか?
日本では多くは癌末期の痛みのcontrolとして使います。
アメリカではこのオピオイドはかなり使われています。
またそれによる薬物乱用が多いことも知られています。
例えば歌手のプリンスはオピオイドの過剰摂取が原因で死亡しています。マイケルジャクソンもいろんな事が取りざたされていますが、恐らくオピオイドの感情摂取が死因だと考えられます。
このように社会問題となっているのがアメリカです。
記事の中には35歳の女性が依存症になっている記事が掲載されています。最初は手足の焼けるような痛みと片頭痛が始まりで、その後オピオイドの過剰摂取に進んでいったと記載されていて、心が痛くなります。
我々、頭痛専門医としては使える薬剤が増えるのは喜ばしいことですが、常に考えるのが「薬剤の適正使用」という問題です。
日本では、「セルフ・メディスン」といって医師が処方した薬を、調剤薬局でいただくというシステムですが、徐々に医療機関を受診しなくてもドラッグストアで購入する薬剤が増えています。
例えば「ロキソニン」です。
以前は「イブ」「ナロン」「バファリン」といった薬剤が市販薬の中心でしたが、今やその地位を「ロキソニン」が脅かしています。
また処方薬での薬物乱用頭痛の中心薬剤は「ロキソニン」でしたが、市販薬の薬物乱用性頭痛の中心薬剤も「ロキソニン」となりつつあります。
まだ日本はこのレベルですので、薬物乱用頭痛と言っても患者さんとの協力で以前の状況に戻していくことが可能ですが、これがアメリカのようにオピオイド・麻薬・酒もと複合依存の状況になれば話しは一気に複雑化していきます。
薬物乱用頭痛はよく、絡み合った糸を少しずつほぐすように根気よく治療していくのが原則です。
アメリカの今の状況は絡み合った糸に針金やビニールが絡み合っているので、糸以上に難しい問題です。
「薬剤の適正使用」簡単なようで難しい問題です。
恐らくお酒・ギャンブル・薬物の依存症はベースにメンタルな要因が関わっています。
誰も依存になりたくてなっている人はいないからです。
この新聞記事をみて、メンタルな要因を抱えている患者さん、また他の依存症を抱えている患者さんには、より大きな声で「薬物の適正使用」を訴え続けないといけないと思いました。
日本がアメリカのようにならないように!
患者さんが最適な薬物使用で頭痛がcontrolできますように!
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