カテゴリ: 珍しい頭痛


ランキングに参加しています。クリックをお願いします。

さて今日は比較的珍しい話題です。
私が大変尊敬する新潟大学神経内科准教授の下畑先生のブログに記載されていた話でしたが、大変興味ふかい話でしたので、紹介させていただきます。

今日のテーマはアイスクリーム頭痛です。
昨日はダウンタウンの番組で「ガリガリクン」を一度に三個食べていたプロレスラーが「頭痛い」「頭痛い」を連発していました。これがアイスクリーム頭痛です。アイスクリームよりかき氷のほうがなりやすいと思います。実際「ガリガリクン」は氷菓ですので、かき氷を固めたものですから、なりやすいのだと思います。

今回はドイツからこの研究がなされました。
ひょっとしたら「イグノーベル賞」の候補になるかもしれません?!

1.「遺伝するのか?」
2.「研究に不可欠な誘発法は角氷か氷水か?」
3.「ねこにもあるのか?」
という3つの問題が解決されました.

1.アイスクリーム頭痛の遺伝
①アイスクリーム頭痛は子供に多く,成人では少なくなる
②アイスクリーム頭痛には遺伝的素因がある。
③アイスクリーム頭痛はその他の頭痛(主に片頭痛)の危険因子となる。

2.実験的アイスクリーム頭痛
氷水のほうが角氷より頭痛をより高頻度に誘発した。
氷水で頭痛はより早く出現し、痛みの程度も強かった.
頭痛の出現場所は変わらなかった。
頭痛の性状は、角氷では圧迫するような痛み,氷水では突き刺すような痛みであった。
氷水による頭痛の26%に,最初の頭痛のあとに2回めの頭痛が出現した。
流涙はアイスクリーム頭痛を認めた人で多く認められた。

以上より,氷水は角氷と比べ,高頻度に,出現潜時の短い,より強い頭痛を来すことが分かった.このことは温度より冷却される部位の広さや,冷却のスピードが重要であることを示している.

3.ねことアイスの実験

以下の動画はねこのアイスクリーム頭痛です。面白いです。ご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=-5Rka0TyrYw&feature=youtu.be

ネコにもアイスクリーム頭痛ありそうです。

大変おもしろい研究です。
内容をみれば、非常にリアリティーのある結果ですし、この話を教えていただいた下畑先生は全て自分で挑戦され、自分の家のネコにも試されて、同様の結果を出されています。

「イグ・ノーベル賞」に一票!

イメージ 1


ランキングに参加しています。クリックをお願いします。

新年あけましておめでとうございます。
昨年中は大変お世話になりました。
今年も木曜日を中心にブログのupを継続していきたいと思います。何卒、宜しくお願いいたします。

今日はタイトルのような少し厄介なお話です。
CADASIL(cerebral autosomal dominant arteriopathy with subcortical infarcts and leukoencepahlopathy)という病気のお話です。大変長い名称ですので、CADASILと略して話すことが多い疾患です。

日本語にしますと皮質下梗塞と白質脳症を伴った染色体優性遺伝脳血管症という訳語になる疾患です。

臨床上の特徴としては
①20~40歳代で前兆を伴う・あるいは伴わない片頭痛がみられる。
②高血圧・糖尿病・高脂血症などの脳血管障害の危険因子を持たないのに、40-50歳代で比較的若年で脳梗塞を繰り返す。
③60歳過ぎる頃には進行して認知症症状や仮性球麻痺(構音障害・嚥下障害etc.)を呈する。
④家族に類似症状を呈する。
⑤有病率は2人/10万人 平均発症年齢は45-50歳 性差なし

上記を満たす患者さんでは、上記のCADASILが疑われ、確定診断のために遺伝子検査を含む各種検査を行われる。

決してよくなる病気ではなく、これといった的確な治療方法もない疾患だけに、こわいものです。

昨年たまたま当院でも2例の疑わせる患者さんがいらっしゃいました。
1例の患者さんは遺伝子検査をしていただき、診断が確定したようです。
またこの疾患は高頻度で認知症も併発します。

またMRI検査上も特徴的な所見が多数みられます。
このMRI検査は、FLAIR画像なんですが両側の側頭葉の先端部に白く映る病変が特徴的な所見です。
決してよく見る疾患ではありませんが、非常に特徴的な所見で一度見たら、なかなか忘れない所見でもあります。

また白質変性といって、さきほどのFLAIR画像で白く描出される病変が年々増えていくことも知られています。

現時点では治療する手段がなく、厄介な片頭痛発作を呈する疾患です。

片頭痛で長く通院していて、安定していると画像検査もなかなか行わないのが現状ですが、稀な疾患ではありますが一度checkして、以前との比較をしていただくのも大事な事だと思います。

https://sick.blogmura.com/headache/img/headache88_31.gif
[https://sick.blogmura.com/headache/ranking.html ]
ランキングに参加しています。クリックをお願いします。

今日は最近受診に見えた入浴関連頭痛についてです。
これは読んで字のごとく入浴すると必ず雷鳴様の頭痛がおこるものです。

この頭痛は山口大学の根来先生が2000年に初めて発表されました。
東洋人の中年女性に多い疾患だといわれています。
受診されました患者さんも図らずも、その通りでした。
私自身は2人目ですが、極めて稀とされていて、頭痛センターに受診される患者さんの0.4%と言われていますので、一般の外来では更に少ないことが予想されます。

爆発的な痛みで、脳卒中(くも膜下出血)を疑うような症状ですが、風呂から出て行くと症状は徐々に治まるようです。ただ、また入浴で頭痛がおこるので入浴が怖くなって入れなくなるものです。

このような患者さんの中には、先ほどあげたくも膜下出血以外にも脳出血、動脈解離(特に椎骨動脈解離)、静脈洞血栓症、下垂体卒中などの疾患を除外する必要もありますし、最近ではその病態が大変注目されている可逆性脳血管れん縮症候群(RCVS)なども除外する必要があります。

もちろん受診して頂き、それらの病気を除外する必要があります。
また治療としては降圧剤などで使われるCa拮抗剤を使うことで軽減することが報告されています。

世の中に大変珍しい頭痛があるものです。

イメージ 1

https://sick.blogmura.com/headache/img/headache88_31.gif
[https://sick.blogmura.com/headache/ranking.html ]
ランキングに参加しています。クリックをお願いします。

 今回は顔面の痛み(3)です。
 実はたまたまなんですが、今週ある製薬会社の研究会で大学病院の歯科麻酔科の先生が顔面痛についての講演会がありましたので、それに参加してきました。

 たまたま台風が直撃した25日(火)で午前中は直撃でしたが、研究会のあった午後は普通の雨降りでしたので参加しました。痛みの分類・原因・実際の治療と進んでいきましたが、大学病院の先生ならではの細かな研究報告もあり、勉強になりました。ただ我々開業医としては痛みの原因・分類よりもむしろいかに治療するかということが主題なんですが、そこは講演して頂いた先生もcase by caseということでした。専門医でもなかなか難しいとのことです。

 ただこの顔面の痛みに関して言えば、通常の鎮痛剤は効果がほとんど無いということは言えるようです。私も経験的に通常のロキソニン・ボルタレン・カロナールといった薬では対応できないとは思っていましたが、講演して頂いた先生も同様の意見でした。

 では何を使うかと言えば、やはり抗てんかん薬(テグレトール・ランドセン)や抗うつ剤(トリプタノール・アナフラニール・トフラニール)やリリカといった薬になるようです。
 私は個人的には異常知覚・異常感覚があればランドセンを少量眠前投与をします。
 またこの部分の痛みをとる主役は抗うつ剤だと思います。ですから私はトリプタノールをmainに使ってcontrolしていきます。通常10mgから始めて、多くても30mgまでとしています。
 増量しても眠気だけが強くなるケースもありますので、それでもcontrolできないケースではリリカを追加することでcontrolするようにしています。

 それで全員がうまくcontrolできるかというと、そうではなくて、最終的には患者さんのメンタルな面と目標値を低めに設定して、満足するようにしていただくことをしています。
 十分なcontrolができない現状では、それもまた必要なことだと考えています。

https://sick.blogmura.com/headache/img/headache88_31.gif
[https://sick.blogmura.com/headache/ranking.html ]
ランキングに参加しています。クリックをお願いします。

さて今日は顔面の痛み2回目です。

その前に近況報告です。
昨年の夏以来、虫垂炎を繰り返していたのですがお盆休みを利用して手術してきました。
8/11入院。8/12手術。8/15退院。8/17から通常通り診療を再開しています。
本日退院後の再診で抜糸を予定しています。
8/11・8/12は代診の先生に来ていただき、無事に元気になりました。
まだまだ右下腹部の張りはありますが、通常通りの生活ができています。

前回話しました三叉神経痛とは違って、原因のよくわからない顔面痛があります。
これを「非定型顔面痛」と我々は呼んでいます。
前回話しました典型的な三叉神経痛のような特徴はありません。
痛みの質もそれぞれで、痛む部位も顔面のいろんな場所と、まさに非定型なんです。

画像検査(CT・MRI)を行っても脳内には異常所見はなく、耳鼻科・眼科・歯科などでも異常は見られません。原因が特定できず、「異常ない」「異常ない」と各科で言われますので患者さんは複数の診療科を転々としているようです。

当院では定期的に歯科大学病院の麻酔科の先生からご紹介を受けています。
まさに多岐に渡る症状で、麻酔科の先生も困られているようです。私自身も専門じゃないとはいいませんが、決定的な治療方法を持っているわけではありませんが、各症例毎症状の出方・分布・薬剤の反応性などをみて治療しています。

この非定型顔面痛はメンタルに問題を抱えているケースがあります。うつ病、抑うつ傾向、自律神経失調症などを持っている方に多く、感情の変化で痛みも変化するがために難儀します。

私は各症例について治療スケジュールを決めます。
前もって数回受診してくださいと話します。
①まずMRI検査で頭蓋内疾患を除外します。
②採血で全身性の問題を除外します。
③メンタルな要因の把握
などを行って、治療薬を選びます。そこで大事なことは「なぜこの薬を使うのか?」です。merit・demeritを話して使うようにしています。

長くなりましたので、また次回にしたいと思います。

↑このページのトップヘ