カテゴリ: 片頭痛の頓挫薬

皮下注射
自己注射

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本日はこの話題です。
ずっとこのブログでも紹介しつづけた抗CGRP抗体製剤が1月22日製造販売を承認されました。

イーライリリー社が製造し、イーライリリー社と第一三共社で販売されます。

名前が「エムガルティ」です。
少し言いづらいし、覚えにくいネーミングです。

実際、いつから使用可能で、いくらくらいの値段になるかは未定です。
決まり次第、お知らせ致します。

これ以降、アムジェン社、大塚製薬社と同効の薬剤2剤が年内に発売を予定されています。

当院でも4年前から26人の患者さんに治験を行わさせていただきました。
それだけにやっと発売されますので感慨深いです。

上の写真が皮下注射用で、下の写真が自己注射用だと思われます。

既に当院通院中の患者さんには告知し始めています。特に治験で効果が得られた患者さんは楽しみにされています。

使う私も大変楽しみですし、これえからの片頭痛治療が大きく変わっていく可能性があると考えています。

片頭痛でお困りの患者さんも是非楽しみにしていただきたいです。

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新年あけましておめでとうございます。
この1年、ブログ作成が滞っておりますが、何とか今年は頑張って書いていこうと思います。
「一年の計は元旦にあり」 と今年は頑張るよ宣言です。(笑)

新年1つめはユニークな論文です。
今までにはないアプローチです。
「片頭痛発作を点眼薬で治す」という画期的な論文です。

雑誌:
JAMA Ophthalmol2020 Oct 1;e203676.

(内容)片頭痛患者41例を対象に、緑内障などの高い眼圧の際に使用するチモロールという点眼液0.5%を片頭痛発作時に使用したという論文です。

(方法)このstudyを行っている最中に急性片頭痛発作619件がみられ、うち284件(46%)をチモロール点眼液を投与して治療してみた。

(対象)患者さんの平均年齢は27.3歳で84%が女性でした。


(結果)点眼後20分時に疼痛スコアが4点低下または0点への低下が見られた割合はチモロール群82%、プラセボ群14%だった。一般化推定方程式解析で、20分後の疼痛スコア低下量はチモロール群の方がプラセボ群よりも大きく、平均差は4.63%ポイントだった(P0.001)。


この論文の素晴らしいところは全く今までにないアプローチをしているところです。
内服薬ではなく、点眼薬。

よく患者さんが目玉を取って、奥を洗いたいと言われる患者さんがいます。
そんな患者さんにはうってつけの方法ではあります。(私はもう少しデータが欲しいですが、、、。)

今まである安全性の高い薬剤を使うわけですから、追従した論文が出てくる物と思います。
その結果を踏まえて、私もやってみたいと思います。

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今回は抗CGRP療法の治験が終了し、外国人と同じように日本人でも効果があることが証明されたというお話になります。

 既に海外では発売されている薬剤で、
アムジェンという製薬メーカーが日本人の慢性および反復性片頭痛患者を対象にしたerenumab(商品名:aimovig)の第III相臨床試験の結果を発表しました。

 このerenumab
(商品名:aimovig)という薬剤はCGRP受容体を阻害することで片頭痛患者における疼痛を予防できるように特異的にデザインされた完全ヒトモノクローナル抗体で、このブログでも何度も報告している月1回の皮下注射の予防療法の範疇にある薬剤です。


すでにアメリカ、ヨーロッパなどでは成人片頭痛予防薬として承認されています。

 同社が行った52週間の治療期間中に反復性および慢性片頭痛予防におけるerenumab
(商品名:aimovig)の安全性と有効性を評価する第III相ランダム化二重盲検プラセボ対照試験(261例を1:1の割合で4週間に1回のプラセボ皮下投与群とerenumab(商品名:aimovig)70mg)皮下投与群とに無作為に割り付け)。主要評価項目は、二重盲検治療期間の45および6ヵ月における平均の片頭痛日数(MMD)のベースラインからの変化。副次評価項目は、MMDがベースラインから50%以上減少した被験者割合、片頭痛急性期治療薬投与日数の減少が含まれている。


 この試験においては、主要評価項目に加え、副次評価項目であるMMDの平均値がベースラインから50%以上減少した被験者の割合と、片頭痛急性期治療薬の月平均投与日数のベースラインからの減少において、erenumab(商品名:aimovig)投与群ではプラセボ投与群と比較して有意な差を認めた。また、主要評価項目および副次評価項目では、ベースラインと比較して二重盲検治療期間の45、および6ヵ月にわたって有効性を評価した結果、erenumab(商品名:aimovig)の安全性および忍容性は、これまでに得られたデータと一貫していた。


 今後、同社では進行中の第III相臨床試験データの追加解析とともに、11月に行われる第48回日本頭痛学会総会にて詳しいデータが発表される予定です。発売は新型コロナ感染症の影響も看過できないのですが、来年度とされています。

 

 これでまた片頭痛への新たな治療の選択肢が増えることであり、これまでのトリプタンエレヌマブ(商品名:aimovig)での治療を行いながら併用可能ですので、患者さんへの福音になることは間違い有りません。

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今日は現在開発中の片頭痛治療薬についてまとめてみました。
実は、このスライドも3月15日の市民公開講座で作成したスライドになります。

現在大きくわけて2つの治療薬が開発中もしくは、認可を待っている状況です。

1)CGRP受容体拮抗薬
これは一般的にはgepant製剤と呼ばれるものです。
通常は、現在のトリプタンと同じように痛いときに使う薬で、副作用が少なく効果がいいものとされています。海外では概ね治験が終わりました。
日本では、今年gepant製剤の治験が始まることになっております。

2)抗CGRP抗体
これは昨年、海外では発売されたものです。
一般的には月に1回、診療所にて皮下注射することで片頭痛の程度・頻度が減る薬剤で、予防療法の薬です。抗体製剤で薬価が高く、3割負担で7000-9000円くらいが想定されています。日本での認可は恐らく来年ではないかと思われています。
各社日本での治験はほぼ終了し、効果も期待通りで、副作用が少なかったことが既に報告されています。早く使える日がくることを心待ちにしています。

このように来年以降、日本の片頭痛治療も大きく変わることが予想されています。

皆さん楽しみにしていて下さい。

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本日は過去にも同じような話を書いたかもしれません?!

ナウゼリンの使い方です。

ナウゼリンはご存じのように吐き気を改善する薬になります。

価格は先発品で1錠14円。ジェネリックなら5.8円になります。

3割負担なら先発品で4.2円。後発品で1.7円という計算になります。

うちは定期的に初診(頭痛で病院に来るのは初めて・病院で処方される薬を飲むのは初めて)の患者さんがお見えになるのですが、その際には薬物の説明・内服方法・内服のコツなどを説明しないといけません。

そこで一番わかりにくいのがナウゼリンの使い方かもしれません。

大きく分けて2つの指導ポイントがあります。

(四冦屠 ´∋?嶌肯屠,任后

(四冦屠
これはおわかりかもしれません。
トリプタン製剤(イミグラン・ゾーミック・マクサルト・レルパックス・アマージ)と併用することで効果を上げる方法になります。

片頭痛の典型的なパターンは患者さんにお話をする際には

1)片頭痛のスイッチがOnになる 
2)胃腸の動きがとまる 
3)肩甲骨周囲・首筋~肩周囲がはってくる
3)倦怠感・眠気がでてきて 
4)顔がはれぼったくなる 
5)何となく頭痛がおこる予感めいたものを感じだし
6)どこからともなく拍動性の頭痛がでてくる

こういう流れで頭痛がくることが一般的と考えています。

そのために片頭痛がきたときは胃腸の動きが止まっています。ですから吐き気・嘔吐がくるわけです。

ですのでナウゼリン+トリプタン製剤の同時服用によって、片頭痛も吐き気も改善するばかりでなく、ナウゼリンを併用することでトリプタンの吸収がよくなり、トリプタン製剤の効き方が早くかつシャープになるという効用があります。

ですからトリプタン製剤+ナウゼリンは使うべきやり方です。

∋?嶌肯屠
これは読んで字のごとく時間差のやり方です。

こんなこと経験ありませんか?!

なんかおかしい。頭痛がくるかもしれない。でもまだ頭は痛くはない。
トリプタン内服するのはもったいない?!

こんなときはまずナウゼリンだけ内服しておくです。そのまま経過をみて頭痛がこなければそれが一番OK!

もし頭痛がくれば、そこでトリプタン製剤を時間差で内服するです。
概ね吐き気は軽快しているでしょうし、さらにトリプタン製剤もききやすくなるでしょうから、効果はわるくなりません。

併用療法にしても時間差療法にしても効果は確実にトリプタンの単剤療法よりは効果が確実ですし、ナウゼリンは易い薬ですので躊躇せずに使えると思います。

いかがでしょうか?

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