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本日はコロナワクチンと頭痛の関係性についてです。
現在、医療従事者のワクチン接種が終わりにさしかかり、高齢者を中心に現在は接種が行われています。6月3日の段階で日本では1000万人ほどが接種したことになっています。
ワクチン接種後0~7日目に、注射部位の反応(1回目:70.0%・2回目:75.2%)または全身性の反応(1回目:50.0%・2回目:69.4%)が見られることが分かっています。
初回接種後の副反応は、注射部位の痛み(67.8%)・疲労感(30.9%)・頭痛(25.9%)・筋肉痛(19.4%)でした。ファイザー、モデルナ・ワクチンともに2回目の接種後に大幅に副反応の頻度が増加し、疲労感(53.9%)・頭痛(46.7%)・筋肉痛(44.0%)・悪寒(31.3%)・発熱(29.5%)・関節痛(25.6%)となっています。
これらは2回目の接種後1日目に最も多く報告され、また症状が治まるまでの期間は短かったとされています。JAMA. April 5, 2021(doi.org/10.1001/jama.2021.5374)
当院でも、片頭痛持ちの医療従事者の多くが、ワクチン接種後の頭痛に悩まされています。カロナール(一般名:アセトアミノフェン)を処方されているものの、改善なく最終的に手持ちのトリプタンの服用をされた患者さんが結構います。1回目の接種後、数日にわたり片頭痛が続いたようです。
この痛みに耐えかねて、2回目の接種をキャンセルしたいことの話が寄せられました。私も5月中旬に2回の接種を終えました。医療従事者だけでなく、一般の患者さんにもアナフィラキシーショックなどの既往がない限り、接種を勧めています。ですから、感染riskの高い医療従事者であれば、なおのこと接種を勧めています。
そんな中で、1回目の予防接種後に激しい片頭痛発作に悩まれた40歳代の患者さんが、1回目と2回目の間にエムガルティを注射したところ、2回目の接種後は全く頭痛がなかったという事例が当院ではありました。
新型コロナ感染症では、呼吸器症状以外にも、片頭痛様の頭痛が生じるとする報告があります。また、エムガルティを打った片頭痛患者さんが著効して、直後から片頭痛が収まったものの、コロナワクチンを打った途端、片頭痛が一度再燃して消失した事例もあるようです。(この事例については岐阜大学脳神経内科下畑教授より)
おそらくCOVID-19ないしワクチンによるサイトカイン誘発などとともにCGRP放出を促進する機序が想像できます。
コロナ感染症およびワクチン接種については、わからないことばかりです。これから65歳以下(片頭痛世代)の接種が本格的になり、このような事例がでてくることが予想されます。症例を集めて、また御報告したいです。
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