

今回は抗CGRP療法の治験が終了し、外国人と同じように日本人でも効果があることが証明されたというお話になります。
既に海外では発売されている薬剤で、アムジェンという製薬メーカーが日本人の慢性および反復性片頭痛患者を対象にしたerenumab(商品名:aimovig)の第III相臨床試験の結果を発表しました。
このerenumab(商品名:aimovig)という薬剤はCGRP受容体を阻害することで片頭痛患者における疼痛を予防できるように特異的にデザインされた完全ヒトモノクローナル抗体で、このブログでも何度も報告している月1回の皮下注射の予防療法の範疇にある薬剤です。
すでにアメリカ、ヨーロッパなどでは成人片頭痛予防薬として承認されています。
同社が行った52週間の治療期間中に反復性および慢性片頭痛予防におけるerenumab(商品名:aimovig)の安全性と有効性を評価する第III相ランダム化二重盲検プラセボ対照試験(261例を1:1の割合で4週間に1回のプラセボ皮下投与群とerenumab(商品名:aimovig)(70mg)皮下投与群とに無作為に割り付け)。主要評価項目は、二重盲検治療期間の4、5および6ヵ月における平均の片頭痛日数(MMD)のベースラインからの変化。副次評価項目は、MMDがベースラインから50%以上減少した被験者割合、片頭痛急性期治療薬投与日数の減少が含まれている。
この試験においては、主要評価項目に加え、副次評価項目であるMMDの平均値がベースラインから50%以上減少した被験者の割合と、片頭痛急性期治療薬の月平均投与日数のベースラインからの減少において、erenumab(商品名:aimovig)投与群ではプラセボ投与群と比較して有意な差を認めた。また、主要評価項目および副次評価項目では、ベースラインと比較して二重盲検治療期間の4、5、および6ヵ月にわたって有効性を評価した結果、erenumab(商品名:aimovig)の安全性および忍容性は、これまでに得られたデータと一貫していた。
今後、同社では進行中の第III相臨床試験データの追加解析とともに、11月に行われる第48回日本頭痛学会総会にて詳しいデータが発表される予定です。発売は新型コロナ感染症の影響も看過できないのですが、来年度とされています。
コメント
コメント一覧 (2)
来年度 無事 使えるようになることを楽しみにしております。
headacheikeda
が
しました
やっと来年ということになりそうです。
ただし、コロナ絡みです。厚労省も仕事が増えているので、少し心配しております。
headacheikeda
が
しました