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本日は、エムガルティ・アジョビ・アイモビーグなどのお薬を使う患者さんのお話です。
このような抗CGRP製剤が世の中にでてきて、丸2年が経過しました。
治験同様、納得のいく結果がでている患者さんもいれば、結果のでていない患者さんがいるのも事実です。
私が見ても典型的な片頭痛患者さんなのに効果がでない患者さんがいるのは確かです。
なぜなんだろう?と思うこともよくあるのですが、現時点での私の答えなんですが、
片頭痛の際に、原因となる神経peptideにCGRP・PACAP・VIP・NOなどがあると言われています。
エムガルティ・アジョビ・アイモビーグなどのお薬は、片頭痛の際にはCGRPのみをblockします。ですので、ある患者さんは、片頭痛がおこればCGRPがmainに動くtypeであれば、理論的にはエムガルティ・アジョビ・アイモビーグなどのお薬が凄く効果的だと言えます。
ところが片頭痛患者さんの中にはCGRP以外の神経peptideが動く場合には、理論的にエムガルティ・アジョビ・アイモビーグなどのお薬は効果がでないということになります。
実際問題、PACAP そのものに対するモノクローナル抗体であるLu AG09222の片頭痛予防効果が期待されていますので、実際の患者さんでもCGRPさえblockしても効果はあまりなく、PACAPを抑えないと片頭痛が良くならないケースがあるのだと思います。
そういう現状では、CGRPの濃度がきちんと測定できれば、ある程度効果がでるかでないかが推測できると思われます。そういう内容の論文が上の論文です。
片頭痛患者は健常者に比較して、唾液中のCGRP濃度が有意に高値であった。また、 反復性片頭痛患者では投与前の唾液中のCGRPが高い患者では、アイモビーグ投与によって頭痛日数が50%以下に低下する確率が高かったという内容です。
つまり
簡単にCGRP濃度が測定できれば、エムガルティ・アジョビ・アイモビーグなどのお薬が効くか効かないのか?がわかりますし、エムガルティ・アジョビ・アイモビーグなどのお薬を使って、頭痛が減ってCGRP濃度も減れば、お薬を中止するかどうかを簡単に判断できるようになるはずなんです。
技術的には難しい話ではないので、測定機器の正確性・値段・保険適応が決まれば、あの高い薬であるエムガルティ・アジョビ・アイモビーグなどを効く人に確実に届けられるようになるわけで、我々医師側にとっても、患者さん側にとっても大変いい話になると思われます。
今後の研究結果に期待していきたいです。
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