2020年05月

COVID-19

全国で緊急事態宣言は解除されましたが、まだまだ新型コロナウイルス感染症と人類との戦いが続きます。
そんな中でYahoo Newsなどでもイブプロフェン(ブルフェン)の使用が予後を悪化するという報告があったために、患者さんからも数人相談がありましたので、それについてのまとめという形で最近の論文について御報告いたします。

雑誌: J Headache Pain 2020;21:38.

著者:MaassenVanDenBrink A, et al. 

タイトル:Headache medication and the COVID-19 pandemic.

内容:頭痛診療に欠かせない薬剤ARBという降圧剤とイブプロフェン(ブルフェン)について、COVID-19診療における問題について説明されています。

①ARBの使用は高血圧を伴う片頭痛患者さんでは、使用することによって降圧効果ならびに片頭痛の程度・頻度が減少するという報告があり、我々も高血圧を伴う片頭痛患者さんの降圧剤では第一選択で使用しております。

高用量のARBが使用された場合のみで、一般的な投与量では生じないと考えられる。
また、ARBがCOVID-19の罹患を促進するという説は現在では否定的でとなる
(N Engl J Med. 2020 May 1. doi: 10.1056/NEJMoa2008975; N Engl J Med. 2020 May 1. doi: 10.1056/NEJMoa2006923)。
したがって、高血圧合併の片頭痛症例においてACE阻害薬やARBを中止することは、片頭痛治療と血圧コントロール両方の観点から望ましくないと述べられている。

イブプロフェンの大量投与により糖尿病ラットの心臓でのACE2発現上昇がされたことから (Cardiology 2015;131:97–106)、イブプロフェンはCOVID-19患者では使用すべきでないと勧告された。しかし、この程度の実験的所見をもって臨床使用を制限することが妥当であるかについては否定的な意見が多い。

NSAIDsを使用するという従来通りの原則を変える必要はないと述べられている。

以上より何れの薬剤についても使用についての問題はなく、何れも安全に使用できると考えていいと思って患者さん達にも説明しております。




IMG_4242

新型コロナウイルス感染症は皆様の地域ではどうでしょうか?

福岡は緊急事態宣言前後で最高1日43人の患者さんが見つかる事態でしたが、ここ1週間は0-3人の範囲で進んでいて、5月14日の見直しで、緊急事態宣言の部分的な見直しがなされるのではないかと期待しています。

当院はあまり感染症を扱わない診療所なんですが、やはり新型コロナウイルス感染症の影響で患者さんは少ないのです。特に新規の頭痛患者さんは少なくなっています。

いわゆる慢性頭痛の患者さん=不要不急の患者さんなのでしょうか?!

定期的に再来される患者さんは今まで同様なのですが、新規の頭痛患者さんが激減です。

その中で来院されるケースが椎骨動脈解離の患者さんです。
①比較的突然発症が多く
②後頭部を中心に拍動性頭痛が続く
③市販の鎮痛剤の効果も少ないことが多い
④痛みが持続する

こういうケースではやはり受診されるケースが多く、新規頭痛患者さんが2人続けて、この椎骨動脈解離だったというケースがありました。

不要不急の受診はしなくてもいいと思いますが、やはりきになるケースでは時間を待たずに受診して頂くことが肝要です。

また片頭痛患者さんでも椎骨動脈解離はおこります。
ですから、片頭痛の患者さんでも上記①~④を満たす患者さんや、いつもと痛みが異なるケースでは早めに受診して頂きたいと考えています。

↑このページのトップヘ