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本日は片頭痛の最新研究からです。
昨年の日本頭痛学会総会でもこの話しがでていましたが、今回は「Cephalalgia」という雑誌からの興味ある報告になります。
sTMSという機械については、You tubeにも紹介があります。英語版ですが、是非参考にしてください。
https://www.youtube.com/watch?v=YF9LYLNS_R4
雑 誌:Cephalalgia(2018/3/4)
内 容:写真にもあるような大きさは8cm×23cmで重さは1.4kgのコンパクトな機械で、パーキンソン病やうつ病の治療や診断で広く使用されています。また、患者さんが自宅で簡単に使用できる携帯型の経頭蓋磁気刺激装置(商品名:SpringTMS)となっていて、この機械を使うことで片頭痛の予防・治療に有効であることを示した研究結果が報告された。
対 象:2014年12月~2017年3月に頭痛専門クリニックで登録された18~65歳の片頭痛患者263人。
方 法:頭痛日誌を1カ月間付け、自宅でSpringTMSを対象者に片頭痛予防のため午前中と夜間に4回ずつ使用し、1分未満の磁気刺激を与えるよう指示し3カ月間使用した。
また、片頭痛発作中には磁気刺激を3回与える治療を15分の間隔を空けて最大で3回行うよう指示した。
結 果:研究開始から3カ月後、片頭痛のタイプにかかわらず頭痛発作がみられた日数が1カ月当たり平均で約3日減少した、また、頭痛の頻度が半減した対象者の割合は46%を占めていた。
結 論:片頭痛患者の脳は過剰に興奮した状態となっており、この興奮を抑えれば頭痛発作を予防できると考えられている。
今回の研究で有効性が示されたTMS装置は、磁気エネルギーを用いて神経細胞の電気的環境を変化させ、脳の興奮を抑制する。
このSpringTMSの使用によって片頭痛患者の頭痛発作の頻度だけでなく、片頭痛治療薬の使用量も減量でき、副作用も問題なかった。
以前から、このような機械による治療については紹介しました。また新たな論文の発表です。
片頭痛治療は2000年代になりトリプタンという大きな治療法が使えるようになり、ミグシス、デパケン、インデラル、トリプタノールといった予防薬の保険適応が追加され、現在全国で治験が行われている抗CGRP療法と更に効果の期待できる治療方法の認可が待たれています。
この状況、普段の日常で簡単に使えるこのようなデバイスが認可されると、患者さんにとっては大きな進展になると思われます。楽しみです。