2017年05月

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本日は少し難しいお話です。

今までの片頭痛の予防療法と言えば
(卞痛の回数が多い ∧卞痛の程度がひどい トリプタンと言われる薬の効果が薄い・副作用で使えない

こういう患者さんに
.妊僖吋鵝´▲潺哀轡后´トリプタノール ぅぅ鵐妊薀
などと言った薬を毎日服用して片頭痛の程度・頻度を和らげるといったものでした。

デパケンが保険適用になってからというもの、片頭痛の予防療法にとって大きな変化はなかったのですが、現在日本でも治験が行われている抗CGRP療法というのが、我々の選択肢になっていく可能性があります。

ここのブログ内でも抗CGRP療法に期待する文章を何度か書いてきました。
本日は少しまとめてみたいと思います。

 まず、片頭痛の発生には三叉神経血管系の活性化が関与していると言われていて、片頭痛患者さんにCGRPを投与すると片頭痛発作が誘発されます。それで、そのCGRPの働きをブロックすれば片頭痛が緩和されるのではと考えられ、CGRP受容体拮抗薬が開発されたが、肝障害などの副作用のために開発されずにいました。

 ところが、遺伝子組み換え技術の開発によってヒト化された抗CGRPモノクローナル抗体というものを作って、片頭痛予防治療として開発中であったが、4種類の抗CGRPモノクロナール抗体による治療は安全性・有効性ともに欧米諸国で立証されました。
 
 そこで現在、日本人のデータを取得すべく全国で治験が行われています。
4剤あって、1つが静脈注射( 砲濃弔3つ(-ぁ砲枠蕾蔀躰佑任后
何れも1ヶ月にに1回医療機関で注射することが前提となっています。

 開発しているのは何れも海外の会社で
Alder Biopharmaceuticals社 ▲ぁ璽薀ぅ螢蝓室辧´テバ社 ぅ▲爛献Д鷦
という会社が手がけています。
先日もテバ社は日本で売るようになったら大塚製薬で発売するとの報道がでていました。
△離ぁ璽薀ぅ螢蝓室劼脇鐱椶任發燭さんの薬剤の発売を行っていますし、い離▲爛献Д鷦劼魯▲好謄薀浩縮瑤波売されるものと思われます。

 何れも治験中ですので日本で何年先に保険適用がおりるかわかりませんが、いずれの4剤ともに欧米での治験結果は有効性・安全性ともに優れた結果だったようです。

 世界で約8000億円/1年間規模のお薬ですので、気合いも入っていますし、抗体製剤は今のトレンドで技術の粋を集めたものになりますので開発費も膨大になっています。

 数年先に日本で売られるようになれば薬価で2万円/月の薬価が想定されるという話もあって、なかなか高額な医療費になることが推測されます。トリプタンも高額な薬剤ですから、益々頭が痛い話です。
(このCGRP療法が使えるようになる頃には、トリプタン製剤もすべてジェネリックがでてお安くなると思いますが?!)

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本日は、日本頭痛学会から新たな提言がなされたので、その内容についてです。

私は、このブログにおいて岡山大学で行われている治療が新聞記事になったお話や、同じ内容を岡山大学の先生が日本頭痛学会で発表されたことを書かせていただきました。
https://blogs.yahoo.co.jp/neuroikeda/40044777.htm)l

その話は、卵円孔開存といって心臓の心房中隔に胎児期に小さな穴があいているのですが、その穴は通常、出生後に自然閉鎖するものですが成人後も開通している状態を卵円孔開存と呼びます。

一般的には、健常成人にも約15~25%に存在するとされていて、以前から片頭痛と卵円孔開存の関連については数多くの研究が行われてきました。

同様に片頭痛治療としての経皮的卵円孔閉鎖術の検討が行われ、多くの観察研究で有効性が示されていましたが、前向きランダム化比較試験で有効性がないとされていました。

その結果、欧米では片頭痛治療としての経皮的卵円孔閉鎖術は推奨されていないのが現状です。そういう状況の中、2015年6月より岡山大学病院で自由診療として卵円孔の経皮的閉鎖術が開始され注目されています。

こうした現状を踏まえ日本頭痛学会として片頭痛に対する経皮的卵円孔閉鎖術に関する声明を発表することになりました。

~庵獷里△詈卞痛患者における卵円孔開存の有病率は約50%で両疾患には関連があると考えられるが、前兆のない片頭痛患者の有病率は非片頭痛対照と有意差がない。

⇒餘濆Τ存を有する患者では片頭痛の有病率が高く、前兆のある片頭痛の有病率はオッズ比(OR)3.21(95%CI 2.38~4.17)と有意に高い。

J卞痛治療としての経皮的卵円孔閉鎖術の有効性は確立されておらず、現時点では推奨されない。わが国においては保険適用外である。

し佝蘚卵円孔閉鎖術は、従来の開心術に比べ低侵襲で合併症も少なく確立された処置である。

シ佝蘚卵円孔閉鎖術による片頭痛の改善効果判定には、 6~12か月後以降に行う必要がある。若年者では閉鎖術直後に片頭痛が増悪する症例も知られており、術直後から少なくとも3か月間の抗血小板薬2剤併用療法(アスピリン+クロピドグレル)が有効とされる。

私も2回発表を聞かせていただいた結果、片頭痛と卵円孔開存についての因果関係があるのは確かで、治療方法は保険適用はないものの難しいものではなく確立された方法だということです。

ある程度、効果がある因子を確認して症例をしぼってやっていくにはいいのだろうと思います。
また今年も頭痛学会で経過を聞かせていただきたいと思っております。

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続けて群発頭痛の最新研究からのお話です。

 先日、知人(頭痛専門医)のfacebookでイギリスのBBCが群発頭痛を取り上げた記事がアリ、群発頭痛でのたうち回る様の映像も添付されていて、興味深く見させていただいた。

 片頭痛が基本的に頭を動かさず、静かな暗い部屋でじっとしているというのが基本的な頭痛時のたたずまいだと思います。
一方、群発頭痛はどうしてもじっとできずに何かを痛い部位に押しつけてのたうち回るというのが一般的なようです。

https://www.youtube.com/watch?v=LAf_QFmTPkw(是非・一度ご覧ください)

ちなみにYou Tubeはいろいろありmすね。イミグランの注射の仕方もupされていてビックリします。

雑誌:Neurology 2016 ;87:1899-1906

著者:Louter MA et al.

タイトル:Cluster headache and depression

内容:群発頭痛は深夜帯の激痛が起こり、痛みのために睡眠を傷害されることも多い厄介なずつうである。国際頭痛分類で群発頭痛と診断された患者462人を対象に、うつ病の有病率やうつ病の危険因子になる睡眠障害などについて調査した。
群発頭痛患者は対照群と比較してうつ病の危険性が3倍高かった。群発頭痛でも一般的な反復性頭痛より慢性の群発頭痛患者では更にうつ病の有病率が高く、睡眠障害の確率も有意に高かった。

概ね納得できる結果です。
当院でも登録しているだけで70人ほどの群発頭痛患者さんがいらっしゃるのですが、実感としてうつ病の有病率が高いと感じたことはありません。ただ夜間に群発期は睡眠が妨げられることが多いので、それを機に睡眠障害をおこす危険性があるという実感は感じておりました。

群発頭痛については、なかなか発症機序や治療方法の研究が進んでいるとはいいがたい所ではありますが、このような研究をみるとメンタル面での注意や睡眠についての注意が今後大変重要になることを考えさせられます。

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本日はゴールゲンウイークならではの話としました。
まあ思い切ったタイトルで、やや後ずさり気味です。

以前から書いていますが私の家内は「片頭痛もち」です。
しかし、結婚してこのかた彼女が「片頭痛もち」だなんて全く気にしたことは無かった。なんで気がつかなかったのか?!

それは簡単です。片頭痛自身に全く興味が無かった。というか全く知らなかったからです。今でこそ専門医ヅラしていますが、20年前まではズブの素人で、この20年で徐々にこのスタイルになっています。

うちの家内は年末年始やGWなど帰省すると必ず頭痛+めまい(車酔い)して動けなくなっていました。
今、考えると慣れない環境えのストレス・自分の体調・車での移動(特にカーブが続くと・・・)で必発していたようです。

もちろん人ゴミや渋滞などが更に彼女の体調を悪くしていたと思われます。
おもしろいもので、これが帰省でなくて観光地への旅行になるとこういう事象はまずおこりません。

つまりメンタル的なストレスはおこしやすく、楽しみは幸福のホルモンを出して頭痛をおこさなくするものなのです。

っで今考えてみると、帰省でも自分なりのタイムスケジュールがあるのですが、それがなかなかうまくいかず余計自分自身がイライラします。そこに加えて家内の体調不良ですので、余計イライラします。

ここで無理強いしても何もうまくいかないのです。
もちろん、新幹線や飛行機で時間指定があるものは仕方ありませんが車での移動なら、迷わず自分の中のタイムスケジュールを一旦サラにして0から考え直すことをお勧めします。

例えば高速道路であれば、サービスエリアに寄って思う存分時間をかけて体調を戻すことを考えることです。
〔瑤魄獷燹´▲侫襯侫薀奪箸撚になる 2?な温度・湿度環境にする。に椰佑魄貎佑砲靴討△欧
この環境で十分時間を作ってあげるなのです。

そうしないと押し押しのタイムスケジュールでは負の連鎖が更に次の予定にまで影響を及ぼして取り返しのつかないものになっていくのは必至です。

「損して得取れ」です。
十分な損をしないと得はとれないものです。

それくらい頭痛への興味・関心。ならびに相手を思いやる気持ち
足りませんでした。あの頃に大反省のゴールデンウイークでした。

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