2016年10月

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先週末は京都へ第44回日本頭痛学会総会に行って参りました。
京都は本当に久しぶりでした。まだ紅葉が始まってはいませんでしたが、時代祭が開催されていて大変人が多かったです。

さて学会の内容ですが、いくつか興味のある話がありました。
せっかくなので数回に渡ってお届けしたいと思います。
写真は札幌の磯部先生が発表している私をとってくれたものです。
で、まず1回目は片頭痛の予兆時にめまいの薬を内服すると症状は軽減するです。

片頭痛には絵のように
①誘因 ②予兆 ③前兆 ④頭痛 ⑤寛解 ⑥回復と6段階のステップがあります。

気象変化で頭痛がおこる人が多くいらっしゃいます。
気象変化を検出するセンサーが内耳前庭部にあるということがわかっていて、気象変化の際に内耳前庭部の血流を改善させる薬を投与することで、予兆から前兆・頭痛とならずに回避できるのではないかという発表がなされていました。

この発表は山口県のかく脳神経外科の郭先生の発表です。
これはNHKテレビの「試してガッテン」でこのブログでも紹介した天気痛の先生の話をヒントに考案されたそうです。
もちろん、それまでにいくつかのトライアルを経て、そのやり方にたどりついたようです。

天候が悪化すると気になった段階でセファドール25mgを内服させると、片頭痛の発作回数が減ったという発表です。
過去このブログでも予兆の段階で気がついたら何をしますか?とお尋ねしたら「冷えピタ」を張る。coolingする。シップを張るなどの意見がありました。

そこに加えてセファドールを内服するということで、片頭痛を回避できる可能性が示されたということです。
これはおそらく女性で。天候悪化で片頭痛が誘発されやすく、特にめまいを訴える患者さんであれば、有効な方法だと考えられます。是非だめもとで試してみてはと思います。

セファドールは値段も安く、副作用もあまりなく使い安い薬です。
ちなみにですが、似たような機序でトラベルミンという薬もありますが、それはあまり結果がおもわしくなかったようです。


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今日は最新の研究論文からです。
子供さんで、あまり頭が痛くならずおなかが寧ろ痛いという患者さんがいます。
腹部片頭痛と診断したりします。
京都の立岡先生という頭痛で有名な先生は片頭痛の患者さんが子供の頃に「自家中毒」「周期性嘔吐症」「おなかの弱い子供」などと言われていて、二次性徴を迎える頃になって、片頭痛がむくむく顔を出してくるという話をよくされます。

「片頭痛は頭が痛くなるだけの病気じゃないんですよ」とやさしく問いかけてくれます。
外来で子供の頃によくおなかが痛くなっていたという片頭痛の患者さんって実は結構多いものです。

それで今日はフランスのグループがだした論文の話です。

タイトル: Association between functional gastrointestinal disorders and migraine in children and adolescents: a case-control study

著者:Julie Le Gal, MD

内容: 幼児の片頭痛と腹部の疝痛との関係性を以前から報告している。今回は、小児および思春期の若者の片頭痛と機能性消化管障害との関係を検討した。

対象:救急外来を受診した6〜17歳の患者で、小児神経科医により診断された頭痛症例424例(片頭痛257例、緊張型頭痛167例)と、軽度外傷例で再発性頭痛歴がない対照648例の機能性消化管障害の有病率を比較した。

結果:機能性消化管障害と診断された患者の割合は対照群の18%(118例)に対し、片頭痛群では32%(83例)と有意に高かった。多変量ロジスティック回帰分析では、片頭痛と機能性ディスペプシア・過敏性腸症候群・腹部片頭痛との間に有意な関係が認められた。対照的に、片頭痛は機能性便秘と負の相関関係を示した。

緊張型頭痛群の機能性消化管障害の有病率は25%(41例)で、対照群と有意差はなかった。

やはりこの論文からも幼児期・小児期に腹痛・疝痛を訴える人たちは片頭痛の患者さんに多く、同じグループなんだということです。
片頭痛は頭が痛くなるだけではないのです。やはり全身の諸症状を引きおこすものなんです。

緊張型頭痛はあまり関係のないことなので、片頭痛に独特なおなかの症状と言えます。

さて明日から京都で第44回日本頭痛学会があります。明日私は京都に出発いたします。
しっかり勉強して報告させていただきます。


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本日は上記のタイトル通りの話です。
クイズ徳する人・損する人みたいですが・・・・

外来で患者さんの話を聞きますと、片頭痛が数日続く人と続かない人がいらっしゃいます。
心当たりのある人もいらっしゃると思います。

いつも私は比較的に女性は続く人が多くて、男性は続く人が少ないと話しています。
まずもって誘因として天候をあげる人は女性に多く、男性はあまり天候に左右されない傾向です。

続いて月経という問題点があります。
台風などが接近して調子が悪い、更に月経がくるという状況は大いにあることです。
そうなると5-6日片頭痛発作が続いたりするのです。

男性は天候という誘因が少なく、更に月経もないために連日片頭痛発作が続くことがあまりないようです。

ここで問題なのは、やはり片頭痛患者さんでも他の頭蓋内疾患をおこす可能性があると言うことです。
ですから片頭痛発作が続いて、トリプタン製剤を内服すればいつものように効果がある場合にはそれほど問題ないケースが大半ですが、トリプタン製剤を内服しても効果が無かったり、あまり誘因がないのに続いたりする場合には一度かかりつけ医を受診をしたほうがいいと考えます。

今年ですが、当院でも40歳代のかかりつけの片頭痛患者さんが片頭痛発作が持続する。トリプタンの効きが悪いとのことでした。
初日はイミグラン注だけ行い、帰っていただきましたが翌日も頭痛が収まらないということでした。
やはりおかしいと思って、頭部MRI検査したところ、椎骨動脈解離をおこしていました。同日入院していただき、2週間程度で頭痛も軽減し帰宅していただきました。事なきを得たわけです。

なにかおかしいと思えば必ずかかりつけ医への受診は必須ですし、いつもとどう違うかを十分伝えることが必要です。

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今日は何を書こうかと思い悩んでいますと、患者さんから待合室の本を借りたいという申し出があり、そこにspotをと思いました。

当院待合室には①頭痛関連 ②脳卒中関連 ③認知症関連 ④その他で構成されています。
一番多いのは頭痛関連の本が一番多いようです。

いつの間にか1冊1冊と増えていき、随分と立派なラインアップ担ってきました。

TVでもおなじみの清水俊彦先生の本が多いのですが、ここでも紹介しました五十嵐先生の本なんかはさ~っさ~と読むのには大変読みやすいし、繰り返して読みたい本になっています。

見ていますと、字がたくさん詰まった本は敬遠されがちなようです。

一番人気はおそらく清水俊彦先生のDr.クロワッサン「頭痛に負けない暮らし方」という薄手の本です。
これが読まれている確率が最も高いようです。

私自身も頭痛ネタを500ネタ以上書いていますので、患者さんや出版社などから「本にされてみては?」という提案を何度も受けたことはあります。確かに、それほど苦労なく、今までのネタを整理して少しversion upすればできそうですが、アマゾンなどでの書評を見ると結構厳しいことが書いてあって尻込みしています。

それほどオリジナリティーの高い文章ではありませんので、目新しくもないですから気長にブログで表現していきたいと思っています。

またいい本がありましたらご紹介したいと存じます。

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