2016年09月

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今日は頭痛の最新研究からのネタです。

頭痛の最新研究といえば雑誌「headache」や「cephalagia」といった頭痛専門の雑誌に投稿されることが多いのですが、一般の雑誌にも稀に発表されます。

今回はAmerican Journal Hypertensionといって高血圧研究の雑誌からの報告です。

タイトル:The Paradoxical Significance of Headache in Hypertension.

雑 誌:American Journal Hypertension 2016 Sep;29(9):1109-16

著 者:Courand PY

内 容:高血圧患者1,914例を対象に頭痛の有無と全死亡、心血管死、脳卒中による死亡との因果関係を検討した。
 30年間の追跡で1,076例が死亡(うち580例は心血管死、97例は脳卒中による死亡)した。多変量解析の結果、非頭痛群と比べ頭痛群は全死亡(ハザード比0.82、95%CI 0.73〜0.93)と心血管死(同0.80、0.68〜0.95)のリスクが有意に低かった。
 一方、脳卒中による死亡ではリスク低下は観察されなかった。頭痛のうち毎日のように症状が現れる連日性頭痛は、片頭痛およびその他の頭痛と比べ全死亡と心血管死のリスク低下が大きい傾向が見られた。

 片頭痛患者さんは一般の患者さんに比較して脳梗塞の発症率が高くなるという報告が多いために、何かとネガティブになりがちですが、やはり片頭痛患者さんは血圧が低い人が多い(寧ろ高い人が少ないと書いた方がいいのかも・・・)。更に生活習慣病も比較的少ない印象ですので、そういう意味で言えば発症は多いのかもしれませんが、死亡となるとそうでもないのかもしれません。そういう意味では納得いく論文です。

ここで全死亡と心血管死は少ないが、脳卒中による死亡は変化ないというのもポイントで、やはり脳梗塞の頻度が増加することが起因しているのかもしれません。でも増加するわけでは亡く、頭痛がない人と同等ですので、あまり問題ないのではないかと思いました。

片頭痛患者さん悲観しないでください!!

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今日ブログを更新しようとしましたら180001番でした。気がつくと18万人を越えていました。
それにちょうど記事数も500に達しました。
ダブルで区切りを迎えました。
ありがとうございます。感謝・感謝の一言です。
H19年末にopenしましたので9年目になるのですが大変嬉しいです。

さて、このブログでは頭痛に対するあの手この手を紹介しています。
今日はタイトルどおり「頭痛にいい音楽」です。
頭痛にいい音楽ってそもそもそあるのでしょうか?
いわゆるヒーリングミュージック的なものなんでしょうか?!
片頭痛では「音過敏」といって、片頭痛発作時に音に過敏になって、できるだけ静かにしてくれ~!となるのが一般的です。
なので?・・・・・ですよね。

これは知り合いの先生がfacebookで紹介してくれたものです。


ここのサイトをクリックしてみてください。

頭痛で苦しんでいる世界中の人たちの辛さを少しでも和らげようと、ブラジルの頭痛薬・Dorflexが、世界に向けユニークなキャンペーン「Music Experiment」を実施しているようです。
同社は、歌手のAna Carolinaさんに楽曲の制作を依頼。Anaさんは過去に2度ラテン・グラミー賞にノミネートされた、耳に心地良く響く声が人気のシンガーソングライターのようです。

1番人気のある曲はYouTubeで2,000万PV、Spotifyでは合計30万ダウンロードを記録したとのことです。
Facebookページでは、11万件の「いいね!」、1万3,000件のシェアを記録し、同社のSNSシェア数の最高記録を更新。様々なメディアにも取り上げられました。

私はどうですかね?!わかりません。
頭痛持ちではないのでわからないのかもしれません。

もし聞いていただいた感想があれば教えてください。
ただ、頭痛薬メーカーが作ったというのがきになりますね。
でもセデスで有名な塩野義製薬は「Music Fair」やってますから、どこもそんな感じかとも思いました。

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さて今回は、今年2月にも書きました慢性片頭痛の発作予防機「gamma core」についてです。

前回の記事はここを参照ください。
http://blogs.yahoo.co.jp/neuroikeda/40237879.html

これは写真のように携帯可能な小型の装置です。
前頚部の迷走神経の部位にあてて、電気刺激を与えることで非侵襲迷走神経刺激で治療することで、非侵襲的に片頭痛の発作回数を減らすという論文がでました。

著者:Silberstein SD et al.

雑誌:Neurology 2016;87:529-538

趣旨:慢性片頭痛の発作予防におけるgamma coreの実施可能性、安全性、忍容性を評価する多施設パイロット試験を実施した。

対象:1カ月に15日以上にわたって片頭痛発作が認められた59例(平均年齢39.2歳、平均頭痛頻度21.5日/月)
方法:2カ月間にわたりgammaCoreを使用する群(30例)とシャム装置を使用する対照群(29例)にランダムに割り付け、その後の6カ月間はオープンラベルでgammaCoreを使用した。

結果:①忍容性は治療群と対照群で同等。
   ②有害事象のほとんどは軽度〜中等度で、一過性だった。
   ③頭痛日数の平均変化はnVNS群-1.4日、対照群-0.2日で有意差はなかった(差1.2日、P=0.56)。
   27例がオープンラベル期間を終了した。
 
   うち15例はnVNS群に割り付けられた患者で、
   治療8カ月後の頭痛日数の平均変化は-7.9日と有意な減少が認められた。

現時点では慢性片頭痛といって頻度がかなり高い片頭痛患者さんで発作回数の優位な減少が認められたわけですから、今後の更なる研究で、我々が使えるようになる日がくる可能性は大いにあります。

また以前Tiaraのような治療器具を紹介しました。
既に東京の2ヶ所の医療機関で治療が開始されているという話を聞きました。

内服・注射だけでなく、治療器具を用いた片頭痛治療の方法もそう遠くないかもしれません。

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土曜日は午前中の診療をバタバタと終えて、14時の飛行機で東京の頭痛の研究会に出席してきました。
毎年参加していますが、今年で11回目ということでした。

私が参加しなかったのは、おそらく1-2回しかないので、ほぼほぼ毎年参加している頭痛の研究会になります。
今年もいろんなテーマで10年前の頭痛診療と昨今の診療がどう変わったか?!

解離痛はある程度浸透してしまいましたが、RCVSという雷鳴頭痛をきたす疾患の新たな話がでたりと盛りだくさんでした。

そんな中で私が興味を持ったのは、この本です。
実は紹介するのにまだ読んでいません。
明日にはAmazonから送られてくるはずです。月曜日に発注しましたので・・・

たまたま頭痛の研究会は台風で右往左往させていただきました。
土曜日の段階で、日曜日は大変になると思い、17時台の飛行機を10時台に移したにも関わらず、ノロノロ台風のおかげで当地はいい天気でした。夕方すぎから雨が降り出したので、結局予定通りの飛行機で帰ってきて問題なかったのです。

これもまた後の祭りなんですが、やはり土曜日・月曜日は頭痛の人が多いのです。
短期 そう台風の影響なんです。
台風がきて頭痛が続くんです。

そんな患者さんたちにとって、ぴったりの本が今日紹介するこの本です。
名古屋大学の佐藤 純教授著の「天気痛を治せば頭痛・めまい・ストレスがなくなる!」です。
扶桑社1300円(税別)です。

以前このブログでご紹介しましたスマートフォン アプリの「頭痛~る」は佐藤先生のこの話を参考に作成されたアプリです。

人間は「生きてる」のではなく、「自然の中で生かされている」のです。
ですから、自然と上手に向き合う術を見つけることは大変有用な事なのです。

是非皆さん本屋さんでお見かけになられたら手にとってみてください。

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今週末は東京で地域頭痛医療シンポジウム(MCSS)があります。
毎年、趣向を変えて実り多き研究会になっていて楽しみにしています。

この会は1年間の最新研究のまとめや、ここ最近の頭痛診療のトレンドなどを演者限定で講演があります。

でmainは10-15人くらsmall groupで一つのテーマをじっくり話し合う会になっているのです。
10くらいのテーマが事前に決めてあって、その中で興味あるテーマを選んでそれを深く掘り下げていく研究会です。

今日の段階で希望テーマはお伝えしてるのですが、実はまだどのテーマになるのかがわかっていません。
下調べしていくわけではないので、いいのですができればわかっているほうがいいものです。

しかし、ここで本日問題が発生してしまいました。

ご存じのように沖縄で台風が発生し、九州にダイレクトに向かってくることがわかったのです。
私はお昼過ぎの飛行機ですので、飛行機さえ飛んでくれれば、翌日戻るときには韓国方面に抜ける予定になっているので、無事に出発できるかどうかが大きな問題です。

岩手県では大きな被害がでて、グループホームに入居されていた高齢者が亡くなったりしていますので、行く行かないという前に元気で無事であることのは大切なのは百も承知なんですが、毎年楽しみにしている頭痛の研究会だけに心配です。

にしてもこのポスターの向かって左手の頭痛で悩んで溶けて飛んでいきそうな人の絵はいつも秀逸だな~と思ってしまいます。
皆さんはどう思われますか?!

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