2015年10月

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今年も秋の学会シーズンが始まっています。
先週は脳神経外科学会総会が札幌で行われました。
頭痛医にとっては、最も大事な43回日本頭痛学会が来月行われます。

実は今回久しぶりの演題発表なしの学会参加なしです。
何年ぶりかというと2010年が不参加だったので、それ以来の演題発表なしです。
もうダメダメです~ね。

言い訳しますと、学会発表の締め切り前後で体調が悪く、入院したりしていて、それを考える余裕がなかったからです。そうなんですが、不戦敗はいけません。
学会抄録がきて、眺めているうちに怒りがふつふつを沸き、情けないと思う今日この頃です。

自己反省はこれくらいで、、、。
今回の発表演題をみていますと定番の神経内科・脳神経外科の発表が当然多いのですが、それに加え小児科・麻酔科・歯科口腔外科などの科からの発表が例年より多く見られます。
特に小児科からの演題が多く、小児片頭痛の病態についての報告が多く楽しみです。

ですが、状況的に学会参加が難しいようです。
まだ日にちがありますので、努力して参加できるようにしていきたいと思っています。

あゆさん。
すいません。群発頭痛の演題 今年も大変少ないです。
申し訳ありません。
なかなか難しいようです。

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今日も最近の研究報告からです。
片頭痛は女性に多いわけですが、コレステロール値も年齢でいくと50歳前後から高くなっていく傾向があります。私の家内も片頭痛でLDLコレステロールが200(正常値~139)ちかくあり、一時期コレステロールを下げる薬を服用していましたが、今は中止しています。

そんな片頭痛患者さんには興味ある報告が出ています。

雑 誌:Pain Practice(2015年7月10日号)

所 属:G.D'Annunzio University(Italia)

発表者:Dr.Claudio Tana

対 象:片頭痛患者52例(前兆あり17例、前兆なし36例)

方 法:片頭痛予防薬による3ヵ月間の治療前後、片頭痛重症度と血清脂質との関連について評価した。

要 約:総コレステロールおよびLDL-コレステロール値が、片頭痛の頻度および強度と有意な正の関連があることを明らかにした。また、片頭痛予防薬による治療後に、これら血清脂質値が有意に減少していることを初めて明らかにした。

 この報告はなかなかおもしろい報告で、片頭痛のcontrol状況が悪いと総コレステロール値やLDLコレステロール値が悪化するということです。
 では逆にコレステロール値が高くて片頭痛のcontrolが悪い患者さんが、コレステロール値がコントロールされると、片頭痛もcontrolしやすくなるのか?!ということが知りたくなります。

 著者らは、これから前向き研究として始めていらっしゃるようですので、しばらくすると結果がでてくるものと思います。楽しみです。
 片頭痛患者さんはコレステロール値をさげれば、片頭痛がcontrolしやすくなるのであれば、happyですよね?!

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今日は最近受診に見えた入浴関連頭痛についてです。
これは読んで字のごとく入浴すると必ず雷鳴様の頭痛がおこるものです。

この頭痛は山口大学の根来先生が2000年に初めて発表されました。
東洋人の中年女性に多い疾患だといわれています。
受診されました患者さんも図らずも、その通りでした。
私自身は2人目ですが、極めて稀とされていて、頭痛センターに受診される患者さんの0.4%と言われていますので、一般の外来では更に少ないことが予想されます。

爆発的な痛みで、脳卒中(くも膜下出血)を疑うような症状ですが、風呂から出て行くと症状は徐々に治まるようです。ただ、また入浴で頭痛がおこるので入浴が怖くなって入れなくなるものです。

このような患者さんの中には、先ほどあげたくも膜下出血以外にも脳出血、動脈解離(特に椎骨動脈解離)、静脈洞血栓症、下垂体卒中などの疾患を除外する必要もありますし、最近ではその病態が大変注目されている可逆性脳血管れん縮症候群(RCVS)なども除外する必要があります。

もちろん受診して頂き、それらの病気を除外する必要があります。
また治療としては降圧剤などで使われるCa拮抗剤を使うことで軽減することが報告されています。

世の中に大変珍しい頭痛があるものです。

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10/3(土)診療を午前中のみで午後をお休みして、頭痛の研究会に出席してきました。
今回は飛行機も順調。その後も順調でPM200発の飛行機で出発して、PM400には会場の六本木ヒルズに到着するという離れ業でした。

この会は非常におもしろい会で、基調講演があり、その後はsmall groupで一つのテーマに絞り込んでdiscussionする会です。基調講演でも片頭痛xうつの話があっていたのですが、私のdiscussionするテーマは「片頭痛と精神・心理的共存賞のマネジメント」~うつ・不安・パニックなどの精神心理的共存症を踏まえて~でした。

残念ながらメンバーに精神科の先生はいらっしゃらなかったのですが、神経内科・脳神経外科・ペインクリニック・一般内科の先生方13人で約2時間近く討論した次第です。

開業医になってからというもの以前に比較して、学会や研究会に気合いが入ります。
今回のように土曜日の午後の診療を中止してでも参加すればなおのことです。

あたりまえなのですが、こうすれば全てうまくいくという方法はありません。
それぞれの先生がそれぞれに苦労されている話を聞かせて頂きます。
ただ一様に言えることは頭痛に興味がある精神科ないしは心療内科の先生が全国的に極めて少ないということでした。私も精神科・心療内科でも通院されている患者さんを拝見していますが、なかなか上手に先生方とのコミュニケーションがとれず、少し難渋することがたびたびみられます。

病診連携ならびに診診連携という部分では大きな課題が残ります。
その中でそこに力を入れている静岡赤十字病院の今井先生も、脳神経外科や神経内科でのnetworkはかなり充実しているが、その部分が弱いと話されていたのも、ここらあたりの現状を表していると思いました。

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今日は最新の研究報告からです。

発表者:Monteith TS
所 属:Miami University
雑 誌:Neurology 2015;85:715-721

脳卒中を前向きにコホート研究し、参加者の中で片頭痛の有無で、その後に脳卒中がおこりやすいのかどうかを11年間追跡して調べた結果です。

喫煙している片頭痛患者は脳卒中の発症リスクが高く、非片頭痛群に比較して3.17倍の発症率であるということです。一方、喫煙していない片頭痛患者の場合には発症リスクは非片頭痛群と同じような結果ということです。

 以前から、片頭痛患者さんは脳卒中の危険性が高いという報告と変わらないという報告があり、この点については未だ意見が一致していません。
 ただ喫煙者に関しては明らかに危険性が高くなると言うのは、どの論文でも同じようです。
ですから片頭痛患者さんは必ず禁煙しないといけないということです。

 喫煙する片頭痛患者のみなさん 禁煙しましょう~!

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