2015年07月

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昨年下関で第42回日本頭痛学会総会が行われました。
私も参加して発表させていただきましたが、それ以外にも特別講演の協力をしておりました。
脳神経外科診療所のヒヤリハットというタイトルで協力させていただきました。

山口県防府市の長光先生がそれをまとめられて発表されたのですが、このたびその発表内容が日本頭痛学会誌に掲載されました。私も協力者として名前をのせていただきました。

この前もかきましたが頭痛でもっとも気をつけないといけない疾患はくも膜下出血です。
当然ながら生死に直結する疾患だからです。
頭痛診療を行っている先生であれば、CTもしくはMRIもありますし、病歴その他でもまず見過ごすもしくは見落とすことはほとんどありません。

くも膜下出血は当院でも1年に1-2人しか来院がありませんが、その数倍いらっしゃるのが解離性動脈瘤です。くも膜下出血ほどダイレクトに生死に直結するとはいいませんが、そういうケースもあるのがこの疾患の怖いところでもあります。
当院でも年に3-5人は来院されます。通常のCTではみつめることができませんので、MRIを施行しないと見落とす危険性のある疾患です。

その解離性動脈瘤についてのヒヤリハットを中心に記載された論文で大変意義深い論文に仕上がっています。若い脳神経外科の先生方にも一読して欲しい内容です。

開業すると、なかなか論文を仕上げようという気持ちがなくなってきます。
実際私も開業してからの論文執筆は1回のみです。なかなか面倒な作業です。しかし、少し刺激を受けたので、できる範囲このような形に残していくことをやらねばと思う今日この頃です。

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 今日は片頭痛の治療薬として貼付剤が開発されて、臨床試験が始まるというネタです。
 貼付剤は一昔前なら喘息治療薬のホクナリンテープ、狭心症などのでフランドルテープ・ミリステープなどのごくごく一部の薬だけでしたが、この5年間くらいで次々開発されています。

 認知症のイクセロンパッチ・リバスタッチパッチや鎮痛剤・パーキンソン病薬・過活動膀胱など多数ラインナップがでてきました。

 メリットは安定した血中濃度が維持できることと、スキントラブル以外の副作用を回避できる可能性が高いことなどが考えられます。

 今回開発にのりだしているのは香川県にあるメドレックスというベンチャー企業で、今回は片頭痛と認知症の治療用の貼り薬を開発しています。
 年内にも米国での臨床試験が始まる予定です。国内に比べて貼付剤の普及が遅れている米国や欧州向けに販売し、市場を獲得したいという希望のようです。

 新薬は片頭痛や認知症の治療に使う製薬会社の薬品を特殊な技術を用いてナノコロイドという液体にする。それを貼り薬に加工し、一定の量の薬を簡単に投与できるようにした。ナノコロイド状態になると、浸透率が高まり皮膚から吸収しやすくなるということのようで、やはり十分な血中濃度の維持と副作用予防の観点からはいいプランではないかと思われます。

 ただし実用化されるかどうかは全く不明ですし、将来的にいつくらいに製品化されるのかも不明です。随分先なのかな?という感じではあります。

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今日は7月11日(土)の朝日新聞の記事からです。
見られた方もいらっしゃるかと思います。

市販薬市場は全体で4年間で6%減り、ドリンク剤や胃腸薬は1割以上減っている中、解熱鎮痛剤は4年連続で伸び、8.5%upしているという記事がでていました。

これには理由があり、今から4年前に20年ちかく病院で処方される鎮痛剤国内トップシェアであったロキソニンがOTC化されドラッグストアで売り出されたことが大きな要因です。
現在、ロキソニンは市販鎮痛剤のシェア1位(15.8%)となっています。ネームバリュー・効果が全体的に広がっているからだと思います。

それまではイブプロフェンを中心とした薬がトップシェアを維持していたのを一変させたのですからインパクト大ですよね。

ロキソニン発売以後、イブ陣営、バファリン陣営、セデス陣営、ナロンエース陣営ともに比較的短期間に新商品(以前から書いてますが、名前だけの新製品)を市場に送り出しています。

イブはイブAEx.を、バファリンはバファリンプレミアムを、ナロンエースはナロンエースRなどのように比較的短期間に新商品を出すことで市場が活性化し、消費者(患者?)のneedsを活性化させ、全体のパイが広がってきた結果だと思います。

このような鎮痛剤を購入する20-40代の女性の社会進出も大きな要因になっているものと思われ、なかなか仕事を休んで医療機関を受診できないことも考えられますので、一面をとると大変ありがたいことだと思われます。

頭痛専門医としては、薬物乱用頭痛が増えないようにと願うばかりです。

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私は毎年地元の看護学校の授業を6コマ担当しています。
早いもので7年目を迎えます。
神経系の授業を担当していますが、解剖から疾患の話まで6コマで納めきれない膨大な量です。

毎年①コマは解剖 ②コマは症状 ③コマは検査 ④コマは脳血管疾患 ⑤コマは脳外科疾患 ⑥コマは神経内科疾患という順序で進めています。

今日は④コマでしたので、脳血管障害の話をしてきました。
毎回、くも膜下出血ではプロ野球巨人軍のコーチで以前の広島市民球場で守備練習中に倒れた木村拓也コーチの話をします。5-6年前の出来事ですので、生徒さんは皆さん印象深く聞いてもらえます。
またYou tubeでもまさにくも膜下出血をおこして転倒する木村コーチの映像が残っていますので、それを見てもらうようにしています。

彼は大変素敵で心を震わすプロ野球選手でした。
現役時代、キャッチャーがケガで誰もいなくなって、自分がやるしかないといって10年ぶりにキャッチャーで登場し、延長戦の場面を切り抜けた試合などは超感動ものです。

治療の甲斐無く、残念にも亡くなりはしましたが、彼の倒れる様は生徒さんの心を震わせ、くも膜下出血の怖さをしらせるいい教材として使わせていただいております。

先日も当院にくも膜下出血の患者さんが来院されました。
夜2時頃、寝ていて突然の頭痛で目が覚めたが、その前後の記憶が無いと話していました。
その後も、一時たりとも頭痛がやむことはなく、夜も眠れません。薬も効きませんとおっしゃてました。
話を聞いた瞬間、「くも膜下出血だと思います。」と答えましたが、MRI上もその通りの診断でした。

歩いてくるくも膜下出血をwalking SAHと呼んでいます。
おそらくくも膜下出血の1割は今回の症例のように歩いて診療所を受診されるものと思います。
当院も1年に1人のペースでくも膜下出血の患者さんが来院されますが、おおむね今夏の患者さんのような病歴で来院されます。

人生最大の頭痛=くも膜下出血

常に頭痛外来では、「くも膜下出血」じゃないよねと考えながら拝見する。
鉄則ですが、またまた頭にこびりついた経験でした。

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さて今週もストレートネックについてです。
ネットで検索してみますと、おもしろいものを発見しました。
その名前もそのものずばりです。ストレートネック.comです。
http://www.straight-neck.com/

整骨院の名前が列挙してありますので、整骨院関係のHPと推察していいます。
内容もおおむね理解できるものかと考えます。
その中で驚いたものが動画で生理的前弯のレントゲンが徐々にストレートネックになっていくさまが見ることができます。
どうやって作ったのかわかりませんが、大変興味深い動画であり、かつ少し気持ち悪いもしくは怖い動画になっています。

是非一度ご鑑賞ください。

私自身は、こんなにストレートネックという言葉が一般に知られた存在であることにビックリしています。またいろんな取り上げ方があることにもビックリしています。

私自身は、緊張型頭痛に対しては意味があると思っています。
上記のHPにも似たような記載があり、おおむね納得できます。
ただ片頭痛については、なかなか納得できない部分が多く、私自身はあまり関連性がないというように話をしています。
「風が吹けば桶屋がもうかる」的な意味合いでの関連性はあろうかと思いますので、否定はしませんが、あまり積極的な関連性は無いと考えています。

みなさん是非動画見てください。驚愕です。

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