2014年07月

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 視覚的前兆を伴う古典的片頭痛というのがあります。
 
 片頭痛がおこる15-30分くらい前にキラキラしたようなものが見えるとか、見えない部分がでてくるとか、視覚的ないろんな変化があって、15-30分後に片頭痛がおこるものをそう呼んでいます。

 片頭痛全体の10%程度だと思われます。

 このような視覚的前兆があれば片頭痛と診断されやすいですし、トリプタンの内服タイミングも比較的わかりやすいと言われています。

 この視覚的前兆ですが、視野中枢の後頭葉に変化が起きて、徐々に前方へ移っていくことによって症状が出現すると言われています。
 そんな視覚的前兆ですが、私すごい近眼でコンタクトを入れないと前にいる人の顔が全くわからないというような人におきると、まるでコンタクトを入れたときのように見えるといくとが普通におこります。

 実際はコンタクトが入ってないので、きちんと見えないので、前兆もボンヤリ見えていいのですが、いつものように前兆が見えるんです。これは目が見ているのではなく、頭の変化を頭が感じているだけで見えないものを見ているからではないからです。

 見えないものが見えるのは幻視です。
 片頭痛の視覚的前兆は見えないものが見えているのですが幻視とは異なるわけです。
脳の変化を脳が感じてそのように見えるといっている状態なのです。

 なんとか雰囲気つかめたでしょうか?!

 難しいですね。ですから、両目を失明した人でも基本的には視覚的前兆がおこってもいいわけです。失明しているのに見える。

 脳は奥が深いですね。

 片頭痛も奥が深いです。

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 今日はイミグラン自己注射のスターターパックについて話したいと思います。
イミグランの自己注射をされている人ならご存じだと思います。一番最初にイミグランの自己注射を行う際に処方する箱です。中には自己注射の説明文や、DVD、ペン型注射器、ノートなどが入っています。

 当院では、スターターパックは院内で処方し、注射液につきましては門前薬局で処方していただくスタイルで長らくやっています。イミグランの自己注射(=以下イミ注)は多くは群発頭痛の患者さんと、一部の片頭痛患者さんで使っています。いつもの痛みで、病院に行く手間暇考えるとイミ注して自宅でゆっくりしたほうが改善しやすいと思われたり、夜間なので病院に行きにくいので自宅でという患者さんには大変有用な方法だと思います。
 
 値段も高いのですがイミ注は効果が早くかつ確実です。吐き気があったり、目が覚めてすでに頭痛なんて場合には内服トリプタンでは効果が薄いことが多く、そのようなケースでは最適だと思われます。
 
 当院では毎年、10人前後の患者さんがイミ注を開始することなります。10人といえば月に1人くらいのペースですので、1個スターターパックを用意しておけば理論的には十分なはずなんですが、うちには2個準備しています。

 群発頭痛の群発期って意外にというか当たり前のようにかちあうわけです。そうすると続けてイミ注が始まることが年に1回必ずあります。それが先々週でした。木曜日1個スターターパックを処方し、すぐに補充しておけばよかったのですが、土曜日の午前中に更に1個、午後からも1個。3日間で3個スターターパックを処方しないといけない状況になりました。さすがに2個目を出したときに、これはやばいと思い、注文したのですが、いかんせん土曜日。お届けは月曜日と言われ、結局午後から処方した3個目は、近くの脳外科の先生に無理を言って貸していただき、難を逃れたような状況になりました。それから1週間たちますが、それからの処方はなし。イミ注とはそんな存在です。

 ないとくる。あるとこない。不思議ですね~。

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 毎日毎日局所的な豪雨に悩まされてきましたが、先日九州南部が梅雨明けとのこと。
北部九州もそろそろかと思います。福岡では山笠→梅雨明け→夏休みと進むのが季節の流れかと思っています。今年もそんな雰囲気になってきました。

 さて今日の話題は、これといったものを思い浮かばなかったので、先日演題募集の締め切りが終わった第42回日本頭痛学会総会(http://jhs42.umin.ne.jp/index.html)についてです。

 今年は11/14(金)・11/15(土)と下関で行われます。久しぶりにちかいところで開催です。
昨年は盛岡・その前が埼玉・東京・宇都宮と東日本ばっかりでしたが、やっと西日本で開催されます。
私は今年も演題登録を済ませました。順当にいけば口演発表になると思われます。

 最近の学会は木・金とかであるケースが多く開業医は大変です。休診すると患者さんに迷惑をかけますし、前後で負担が増えて大変です。昨年も15時まで診療して飛行機・新幹線で夜0時頃に盛岡について、朝バタバタ会場に向かいました。ましてや盛岡観光(ちなみに3回目でしたので、もう行くとことはあまりない)なんぞの暇はありませんでした。

 今回は下関なので、発表時間に合わせて診療を少しお休みするだけでいいので、何かと安心です。
学会も東京>大阪>横浜>京都>名古屋の順番で比較的楽で、それ以外の地方ですと比較的交通の便のいい福岡でも何かと大変です。
 学会によっては東京・横浜・名古屋・京都・大阪・福岡限定の学会もあるようですし、何かと地方は肩身が狭くなってきました。まさに地方にとっては頭の痛い話です。

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私は頭痛を専門にはみていますが、私自身はあまり頭痛を感じることはありません。
ところが、この1週間ほぼ毎日頭痛に悩まされています。
痛い部位は左後頚部の一部分に限局しています。
朝起きた時から夕方までで、動くと余計に痛く、安静にしていると痛みはありません。
ズキズキと拍動性であり、頭を下に向けると痛みが更に増悪します。
吐き気はなく、食欲も旺盛で、入浴しても改善もせず増悪もせず。
寝るのも速やかに眠れますが、目が覚めると痛みを感じることもあります。

イメージとして言えば、二日酔いの感覚で脈打つ痛みですが、1週間以上も持続するのです。
念のために、MRI検査を久しぶりにしてみましたが異常所見ありません。
ロキソニンで30分程度で軽快しますが、6-7時間で再度ぶり返してきます。
仕事をしないといけませんので、朝は必ず内服して、夕方再度内服を1週間続けました。

内服すれば全く日常生活は普通に送れます。
自分の頭痛も診断できなくて、頭痛専門医でいいの?と嫁からツッコミが入りますがわからないものは、わかりません。
そうこうするうちに徐々に痛みは軽減し、2-3日前から1日2回から1回に減り、昨日は全く薬も不要です。
このままよくなっていくのかな?という感じです。

日々の外来でわからない頭痛もたくさんあり、また痛くない私にとって痛いことを経験させていただいて、少しは頭痛持ちのみなさんの気持ちにがわかるようになった感じがします。
まだまだですかね?!

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今日は以前もご紹介しました性行為関連頭痛についてです。

 今回のpointは意外に性行為関連頭痛が多いという点です。
 当院の外来では年に2-3人とくらいですが、実際はもっと多いという報告です。

 成人の約1%が性交中に重い頭痛があることを報告しているが、専門家によれば、実際はもっと多い可能性があるという。米ロヨラ大学メディカルセンター頭痛専門医であり、同大学神経学部長のJose Biller氏は、「性交中に頭痛を経験する多くの人はなかなか医師に言えず、医師も尋ねないことが多い。性行動に関連する頭痛は重く、恐怖を感じることがある。本人もパートナーもストレスを感じる可能性がある」と述べている。

 性交に関連する頭痛はほとんどが無害だが、なかには脳内出血や脳動脈瘤、脳卒中、その他の脳損傷など生命を脅かす疾患の徴候である可能性がある。

 Biller氏は、生命を脅かしうる二次的な原因を除外するため、初めて頭痛が起きたときは精査を受けるよう勧めている。また、男性は女性に比べ、性交に関連する頭痛を経験する可能性が3倍以上高いという。性交時の頭痛には主に3つのタイプがある。

・緊張型頭痛のような鈍い頭痛。オルガズム前に頭頚部から始まり、性的興奮が強くなるほど悪化する

・「雷鳴頭痛」。激しい痛みを伴い、オルガズム時に始まり、何時間も続くことがある

・性交後に始まり、軽度からきわめて強い痛みを伴う頭痛。この頭痛は起立するとひどくなる。髄液の内部漏出が原因で、脳が下方にたわむと痛みが生じる。対処としては、薬剤が疼痛軽減と予防に役立つ場合もある。また、運動、体重管理、カウンセリングも効果が期待できる。過度の飲酒は避ける。

私は幸いこのような頭痛で大きな問題となるような疾患に出会っていませんが、気をつけないといけないと思います。

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