2014年04月

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 ここ最近の当院の外来で血管性頭痛(ズキンズキンと脈打つ頭痛)で脳の病気が疑われる頭痛がいくつか続けてありました。

 東京女子医大の頭痛外来の清水先生はいかなる講演会でも2次性頭痛(脳の病気による頭痛)の除外が最も大事であることを毎回話されます。

 当たり前の当たり前なのだが、意外に簡単なようでこれが難しい。
今までに何度も見たことのある患者さんとか、何度か検査をしたことがある患者さんであれば以前との比較で症状なり、検査なりを行うことが診断がつきやすいと思います。

 ところが初診の患者さんであれば、なかなか難しい側面があるものです。
くも膜下出血を見逃すことは、専門の先生ではまずないと思われます。そんな派手な所見を呈していないけれど、よくみないとわからないケースが稀に見られるものです。

 その代表的なものが解離性動脈瘤です。これはMRAという血管の写真をとってきちんと評価することで診断はつくのですが、MRIだけでMRAを施行しないと気がつかないケースも多くありますし、CTだけでは診断がつけられないと思います。当院でも1年数件は、この解離性動脈瘤からの頭痛(解離痛)を経験します。

 解離性動脈瘤は主に椎骨動脈といって脳の後半部分を栄養する血管の起始部あたりにおこることが多く、比較的若年30-50歳代の男性に多く、同部(後頚部)の比較的突然におこった拍動性の痛みを呈します。

 ある病院でCTは正常だったと言われたけれど頭痛が後頚部に限局していますといわれた場合には、やはり解離性動脈瘤の除外のためにもMRI・MRA検査を施行することを勧めています。大きな病院では、行ったその日にMRI検査ができないことが大半だと思われますので、それも仕方ないわけですが、痛みが続く場合には是非MRI検査を施行することを勧めます。

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 ここ最近、男性片頭痛患者さんを中心に調べています。というのも研究会で話をしないといけませんので、それで調べています。そこで、気付いたというか以前からそう思っていたんだけど、調べてみるとそうだったということがありました。

 それはトリプタンの副作用です。
多くは、倦怠感・眠気・前胸部の絞扼感だったりが主だった副作用ですが、発現率が大変低いです。
通常、ストロングトリプタンと言って、イミグラン・ゾーミック・マクサルトをそう呼びます。一方、マイルドトリプタンといってレルパックス・アマージをそう呼んでいます。

 効果も副作用も強いのがストロングで、効果も副作用も少し見劣りするのがマイルドと呼んでいます。
ただし、この言葉は一方では必ずしも皆さんに同じような効果をだすわけでないので、ストロングで効果がなくて、マイルドで効果が出る人もたくさんいて、個人差が大きいことを明記しておきます。

 一般的には女性ではストロングトリプタンを初めて使う患者さんには副作用の説明をしないといけません。そうでないと説明していなくて症状が出た場合には内服を継続できないケースがあります。
 マイルドトリプタンではあまり副作用の発現で困ることは少ないようです。

 しかし男性ではストロングでもマイルドでも副作用の発現率が明らかに低いようです。
 具体的な数値をだしていませんが、副作用でトリプタンを変更した患者さんが大変少ないからです。

 体重のこともあると思いますし、感じる域値が高くなっているのかもしれません。

 もう少し検討してみたいと思います。

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アマージ、バファリンプレミアムと薬についてお届けしました。
今日はマクサルトについてお届けしたいと思います。
私はトリプタン製剤の中でマクサルトが最も好きですし、もっともよく使っています。

理由は、トリプタンの中で最も効果が早く発現するし、キレがいいからです。
逆に副作用(倦怠感・眠気・胸部の締扼感etc.)も表れやすいトリプタンではあります。
これというものがない時は、まずマクサルトであたりを見て、他に帰ると言うこともしています。

使いだしの頃はミントの香りがする口腔内崩壊錠ばかり使っていました。
ところが、片頭痛もちでマクサルトユーザーの家内からですが、光・音・匂い過敏になっている時にミントは辛いと言われて、それからは口腔内崩壊錠(RPD)と一般の水で内服するものを使っています。

マクサルトの錠剤のいいところは半分に割って使えるという点です。
これはどういうことかと言いますと、日本で発売されているトリプタン(5種類)は日本人用量が外国人用量の1/2から2/3に設定されているものが多く見られます。
そんな中で、マクサルトは外国人と日本人では用量設定が同じになっています。

ですから中学生や高校生とか、体重の少ない女性とかでは、1錠内服すると効果はでてるけど副作用がきついということがありますので0.5錠で内服していただいています。
そうすると効果はあるし、副作用は少ないし、値段は安くなるというメリットがでてきます。

男性では副作用があまりでないので、0.5錠で内服することはありません。学生さんや女性限定です。

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さて今日は久しぶりに市販薬の話です。
というのも数日前に新しいTVCMを目にしました。
その名前は「バファリンプレミアム」です。

プレミアム すごい! 薬にプレミアムをつけている?!
内容成分は1回用量2錠分で
イブプロフェン130mg+アセトアミノフェン130mg+アリルイソプロピルセチル尿素60mg+無水カフェイン70mg+水酸化アルミニウムゲル70mgという内容です。

こんな成分表書かれても、、、?!ですよね。
1)これは処方薬であるブルフェン+カロナール+大昔の安定剤+カフェイン+胃薬ということです。

2)これは「バファリンルナ」という今までの薬にアリルイソプロピルセチル尿素60mgという大昔の安定剤を加えただけです。

3)これは「バファリンプラスS」という今までの薬のアセチルサリチル酸の代わりにイブプロフェンに変えただけです。

つまり名前を変えるほど大した変化ではないけれど、売る側としては目新しい感じを出さないといけません。ですから大きく変わったような印象付けをしているわけです。

私に言わせればバファリンという名前がついているのに、アセチルサリチル酸という基本的なバファリンの冠となる薬を配合しなくてよくバファリンなにがしという名前で売っているなあ?!という感じがします。

セルフメディシンの時代です。惑わされないようにしないといけません。
ドラッグストアでお尋ねになられても、そこらあたりをきちんと知って販売されている方は大変少ないのが現状です。うのみにされませんように!!!

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