さて今日は最近の研究報告です。
雑 誌:JAMA誌2013年4月17日号
発表者:フランス・ロベール・ドゥブレ病院のDr. Silvia Romanello
内 容:片頭痛をもつ6~18歳の小児、青少年は、片頭痛のない子どもに比べ乳児疝痛歴を有する割合が有意に高いことが明らかとなった。出生後1ヵ月以内の乳児における手のつけられない号泣の原因の多くは疝痛で、一般に疼痛症候群とみなされている。一方、子どもの頭痛の主な原因に片頭痛があるが、乳児疝痛とその後の片頭痛発症の関連は知られていない。
対 象:フランスとイタリアの3つの3次医療施設の救急部を受診し、片頭痛と診断された6~18歳の小児であった。同時期に軽度の外傷で参加施設の救急部を受診した同年齢の小児を対照とした。
調査方法:調査票を用いて参加者から乳児疝痛歴を聴取し、健康手帳で病歴を確認した。疝痛と片頭痛の関連の特異度を検証するために、緊張性頭痛と診断された患者の検討も行った。
2012年4月~6月までに、208人の片頭痛小児(年齢中央値10.1歳、男児122人)と471人の対照(9.0歳、280人)が登録された。緊張性頭痛患者は120人(10.1歳、65人)であった。
これは以前からよく言われている話で、京都の立岡先生はあの柔らかい関西弁で「片頭痛患者さんは1-2歳頃から、よくおなかが痛くなるので「おなかの弱い子」と言われているケースが多い。または「夜泣きをよくする子供」だと言われています。」とよく話してくれます。
その話を正当化するような話です。もっと大きくなって病歴をきちんと聞けるようになると「腹部片頭痛」と診断をつけられるようになるのかもしれません。
いい研究報告です。