2012年11月

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 今日は片頭痛の最新研究です。

 私も昨年の頭痛学会で、このような発表をしたので大変興味あるところです。

 雑 誌:JAMA. 2012;308(18):1889-1896

 対 象:片頭痛患者203人
 
 研究項目:MRIで評価した脳病変の進行と片頭痛の関連を集団ベースの観察研究で評価。

 結 果:
 ①片頭痛群の女性では対照群に比べ、深部白質高信号域の拡大を示す割合が高かった。
 
 ②片頭痛とテント下病変の進行に有意な関連はなかった。

 ③男性では片頭痛と脳病変の進行には関連は見られなかった。

 これは今までの報告と似たような結果です。
 私も概ね同じ意見です。
 私は片頭痛患者さんと薬物乱用頭痛患者さんを比較したのですが、有意差はありませんでした。

 白質病変は慢性虚血性変化とも言われます。
 なぜそのようになるかはっきりしていません。
 片頭痛発作の際に少しずつおこるという話もありますので、きちんとした片頭痛のコントロールが必要ですとはせつめいしております。

イメージ 1

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 11/16(金)通常の診療を午後6時30分すぎに何とか終えて、空港に向かい午後8時ちょうどの飛行機で東京へ向かいました。会場である東京ドームホテルに到着したのは午後11時になりました。さすがに疲れますね。

 今年は発表が最終日だったことと、発表した日の夕方に研究会の座長を引き受けていることもあって午前中のみの参加になったのが大変残念ではありました。

 私の発表はつつがなく終わり、座長からも「私たちは、このような症例を結構見逃しているんですよね~」とコメントされ、そうですよね。やはりよくよく考えないと見逃してしまうという話で終始しました。

 さて、それ以外には二次性頭痛について勉強してまいりました。

 頭痛外来で最も大事なことは一次性頭痛と二次性頭痛を見分けることです。

 つまり「脳の病気」でおこった頭痛か、そうではない頭痛かです。
 「脳の病気」でおこった頭痛は、その病気を治さない限り頭痛が改善しないからです。
 もちろん「くも膜下出血」では治らないばかりか、死んでしまうことだってあるからです。

 二次性頭痛の原因疾患として取り上げられていたのは
 私が発表した「硬膜動静脈瘻」や、それ以外には「解離性動脈瘤」、「静脈洞血栓症」、「慢性硬膜下血腫」などです。
 
 私はこの会で解離性動脈瘤について発表していますし、それについての論文も書きましたが、数人の先生が発表で私の論文を引き合いに出していただいていたので大変嬉しく思いました。

 さて明日からは更に気合いを入れて診療を行いたいと思います。いいbrush upになりました。

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 さて今年も11月は日本頭痛学会がある月です。
 2年前が宇都宮・昨年がさいたま・今年が東京。東京ドームホテルで11/15-11/17まで行われます。
 そう言えば、会場が少しずつ南下してきていますね~。

 私も今年も演題発表があります。
 11/17(土)です。その日は診療を丸1日お休みさせていただいて参加します。
 開業前は休むことには違和感なかったのですが、開業医になった今は抵抗感ありありです。
 私の代わりにに診察してくれる人はいませんので、患者さんに迷惑おかけするからです。
 土曜日午後から休診は1年に2-3日はありますが、丸1日お休みすることは頭痛学会出席するときだけです。

 ですので、実りある発表。実りある勉強が必要です。
 私自身は今回、この学会では初めて症例報告を行うことになります。
 通常の診療で注意しないと見落としてしまう症例についての報告をする予定にしています。

 スライドはあらかたできていますので、あとは煮詰めるだけですので、ゆっくりと調整することができそうです。

 学会報告記を後日書きたいと思っております。

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 最近、1ネタが長く、3話・4話と引っ張る傾向にあります。
 まあ大事な話だし、長くなると読んでいただくほうも大変かなあ~とも思うし。
 実は書くほうも大変だからというのもあります。

 さて今日はトリプタン+鎮痛剤の3回目になります。

 以前もトリプタンには、早い時間から効果をだすものや、ゆっくり効果を出すものがあることは書いてきました。
 復習しますと
 内服 マクサルト>イミグラン>ゾーミッグ>レルパックス>アマージ
 
 これに注射、点鼻もありますので
 イミグラン注射>イミグラン点鼻>マクサルト内服
 となると思います。
 これはメーカーが出しているTmax・T1/2・使用経験をもとに私の考えた順番です。

 これに鎮痛剤の効果というと
 早い順番で
 ロキソニン>ボルタレン>ブルフェン>カロナール>セレコックス
 これも先ほど書きましたように、メーカーが出しているTmax・T1/2・使用経験をもとに私の考えた順番です。

 ですので
 トリプタン+鎮痛剤で内服される患者さんの効果を考えますと
 早く効かせたいと思えばマクサルト+ロキソニンの組み合わせです。
 長くゆっくり効いて欲しいのであればアマージ+セレコックスです。

 月経時の片頭痛は通常の片頭痛より痛む時間が長いので、月経期間が苦痛ということであればアマージ+セレコックスという方法がいいのではないでしょうか?

 薬と薬の相性もありますが、それよりはむしろ患者さんと薬の相性のほうが大きいように思います。

 これも何かの参考になればと思います。

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