2011年03月

 東北地方(福島・宮城・仙台)を中心に大きな地震・津波・原発の問題がおこりました。
 
 10日以上たちましたが、まだまだ予断を許さない状態が持続しています。
 
 被害にあわれました皆様はまだまだ大変な状況で、遠く離れた九州にいて何もすることができず、ただただ呆然と毎日を過ごしています。
 
 私は東北地方に全く知り合いがいないために、安否を確認する人はいないのですが、日に日に増える死亡者・行方不明者を見るたびに辛いです。
 
 数日は夜何回も起きて24時間続くTVをただただ眺めるだけでした。
 今はそれは落ち着いてはいますが、似たような状況は続いています。
 
 何と言ったらいいかわかりません。
 私の知り合いも東北地方に出かけて治療にあたる医師もいます。
 開業医である私は守るべきものがあり、自分だけが出かけていくわけにはいきませんが、せめて気持ちとおかねは届けたいと思っています。
 
 1日でも早い復興をお祈り申し上げます。

 前回からの続きです。
 
 そのドラッグストアチェーンでポイントカードを持っている人での話になります。
 
 ①鎮痛剤は項目別での売上は3位
  ドラッグストアで最もうれるのは5箱セットのティシュボックスで、次に売れるのが2リットルの水のペットボトルで、その次に売れているのが鎮痛剤ということです。
 
 ②1店舗あたり鎮痛剤は年間2500個以上売れるとのことです。
 もちろん店舗の大きさや、店舗の売上など大きく違うようですが、平均値として2500個以上の鎮痛剤がうれるようです。
 
 ③年間7個以上の鎮痛剤を買う人がお客さんの中で3%
  年間13個以上の鎮痛剤を買う人がお客さんの中で2%
  これほど多数のheavy userがいらっしゃるのです。もちろん買っていった人が内服しているということでもなければ、家族全員で使う人もいるわけですが、それにしてもheavy userの割合が多いんですよね。
 
 ④heavy userは他のお客さんの3倍ロキソニンへ移行している。
  たくさん鎮痛剤を購入している人は、ロキソニンSが発売されてからは、一気にロキソニン購入へshiftしているとのことです。
 
 drug storeでの大規模な統計は今までになく日本で初めての発表だと認識しています。
 私の知識のはるか上をいく数字だったことは間違いありません。
 ここいらの現状も踏まえて頭痛診療にあたりと考えています。

 先日、東京での頭痛フォーラムの話をしました。
 具体的な話を今日はお送りいたします。
 
 話をしていただいた薬剤師さんは首都圏でドラッグストアチェーンの薬剤師さんです。
 
 私もブログでロキソニンSがOTCとして発売されたことはかいたのですが、もう既にそのドラッグストア全店舗の集計で鎮痛剤部門の第一位になっていて、シェアは15-20%の間を占めているということです。
 
 同店舗では、平均的に20種類以上の鎮痛剤を発売しているそうですから、その中での1位ですから、すごいですよね。ロキソニンは自分で手にとって買える商品ではなくて、薬剤師さんとの面談を行わないと買うことができない商品になっていますので、そういう意味からもシェア1位というのは凄い話です。
 
 もちろん薬のネームバリューやポテンシャルだと思いますが、CMもない状態で、この位置はさすがというしかありません。
 
 ただ繰り返し話しますが、この商品をお買い上げになるお客さんの中には、かなりの薬物乱用頭痛の患者さんが潜んでいるということです。その薬剤師さんもその話はされていました。
 
 どうか使い方については、よく薬剤師さんと相談してやってほしいものだと思います。

 週末は東京で頭痛の研究会に行って参りました。
 
 新高輪グランドプリンスホテルで「RCVS」という症候群について発表してきました。
 ここの会場はびっくりするぐらい広いです。
 たとえばFNS歌謡祭や日本アカデミー賞などが行われる会場ですので、想像できるかと思います。
 
 会場は今年はやや少なめでしたが、それでも900人近くの人で埋まっていました。
 私の発表は、未だ疾患概念すら決まっていないしっかんでしたので、数人の先生から質問もいただき、活発な討論ができて大変有意義な会になりました。
 
 ここで、またたくさんの勉強ができたわけですが、中でももっとも勉強になったのが市販薬の話をしていただいた薬剤師さんの話でした。それは非常にimpactがありました。
 
 鎮痛剤がどれだけ売れているかということで、薬物乱用頭痛は相当数いることを確認した日でもありました。
 
 これにつきましては、後日またブログで報告したいと思っています。
 

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