2010年11月

 このブログでも頭痛外来とHP上で名乗るかどうか悩んだ時期があり、毎日が頭痛外来なので不要だと一端はそうしておきながら、最終的には「頭痛外来」やってますと名乗るようになりました。
 
 しかし、HP上で頭痛外来と名乗るようになってからは実はHPを見て受診される患者さんが増えているのも事実ですし、いわゆる「乗り換え」とでも言いましょうか、今まで診てもらっていたところから移ってこられる患者さんが増えたのも事実です。
 
 多くは10~30歳代のネット世代であり、片頭痛世代の患者さんです。
 
 初めて受診される患者さんは別として、よその施設でみてもらっている患者さんたちには私のやり方は、少し満足感が少ないかもしれませんが、幸いなことによく再診してもくれています。ありがたいです。
 
 頭痛外来はだれが名乗ってもいいんです。別に脳外科や神経内科・小児科と科には関係なく。また医学博士もいらなければ、専門医も不要です。ですから、資格を保障されているものでもないわけです。医者であればだれもが名乗れるわけです。また、そこらあたりが患者さんを惑わせる素にもなっているのかもしれません。
 
 なんか結論がないんですが、名乗るようになって本当に困って受診される患者さんが増えて、本当に名乗るようになって良かったと思う今日このころです。

 抗うつ剤が頭痛に有用であるという新しい研究発表がでましたのでご紹介します。
 
 著者:Jackson JL et al.
 
 タイトル:Tricyclic antidepressants and headaches: systematic review and meta-analysis.
 雑誌名:BMJ. 2010; 341:c5222
 
 片頭痛、緊張型頭痛、混合型頭痛の成人患者における三環系抗うつ薬(TCA)の有効性・安全性を、無作為化比較試験のシステマティックレビュー+メタアナリシスで検証。TCAはプラセボに比べ片頭痛および緊張型頭痛の予防に有用で、SSRIより鎮痛効果が高かったが、副作用リスクはプラセボおよびSSRIより大きかった。
 
 日本では三環系抗うつ剤と言えばトリプタノール・アナフラニール・トフラニール・アモキサンといった薬です。
私も上2つ。特にトリプタノールはよく使用します。トリプタノールは痛みの感受性を上げる働きもありますので、薬物乱用頭痛でもよく使います。
 確かに眠気・倦怠感・フラフラ感などの副作用はみられますが、前もって患者さんにはなしておけば、意外と大丈夫なおものなので、結構重宝している薬です。

↑このページのトップヘ