2010年09月

 先週の土曜日は、午後の診療をお休みして、バタバタと東京で会った頭痛の研究会に行ってきました。
 
 六本木ヒルズの49階でしたが、天気も良くて景色もけいれいに見えてよかったです。
 
 片頭痛についてはなあかなかブレイクスルーがなく、この2-3年は画期的な知見・情報がないようです。
 それぞれに診療から得られた知見はあるのでしょうが、「目からうろこ」のような話はないのが現状です。
 
 多くの頭痛専門医の問題は薬物乱用頭痛であったり、小児の頭痛であったり、精神疾患が共存している片頭痛であったりでして、似たような点で悩み苦しんでいるようです・
 
 新たな薬の発売も具体化はしておらず、なかなか方向性を見いだせていないというのが実情です。
 
 しかし、まあそんな中にも新たな知識を還元すべく頑張っていかなければいけませんし、またmotivationを上げてくれる研究会であることは間違いありません。
 
 さあ今日もがんばります~。

 9/23(祝) 朝から日帰りで京都は清水寺に行ってきました。
 
 目的はそうです。 世界遺産の清水寺に頭痛守をいただきにです。
 
 以前から清水寺にあることは知っていました。だけどなかなか行くことができませんでした。
 もちろん誰かに依頼することはできますし、ついでになら行けない事はなかったのですが、やはりそれだけの理由で京都清水寺を訪れないないとバチがあたりそうですからね~。
 
 朝7時半に家を出て、新幹線で京都に向かい、やっと購入しました。
 
 当院へ定期的に通院している患者さんにも、おすそ分けというわけではないのですが、、、。
 医者が神頼みをするのもおかしいのかもしれませんが、何とかしてあげたいという気持ちを汲んでいただければ幸いです。
 
 まず購入した1個目は家内が、2個目は長女へ渡しました。
 財布の中に入れてくださいといわれましたので、そのようにしてくれているようです。
 
 今日来ていただいた女性にも渡させていただきました。
 
 薬や生活上の注意に加えて、神頼みです。
 みなさん ご理解ください~。
 
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 米国ブリガム&ウィメンズ病院予防医学部門のTobias Kurth氏らのグループは、中高年女性の片頭痛と出血性脳卒中リスクとの関連を検討する前向きコホート研究を行った。
BMJ誌2010年9月4日号(オンライン版2010年8月24日号)
 
<結果>
①何らかの片頭痛の既往を報告した女性は、5,130例(18%)だった。そのうち3,612例は過去1年以内に激しい片頭痛があったと報告し、さらにそのうち1,435例(40%)は前兆を伴ったと説明した。
 
②平均追跡期間13.6年の間に、カルテのレビューにより85例の出血性脳卒中が確認された。
前兆を伴う激しい片頭痛を経験した女性のリスクは増大していた(同:2.25、1.11~4.54、P=0.024)。
年齢調整後のリスクは、大脳内出血(同:2.78、1.09~7.07、P=0.032)と致死性イベント(同:3.56、1.23~10.31、P=0.02)について、より増していた。
 
③前兆のない激しい片頭痛を報告した女性では、出血性脳卒中のリスクの増大はみられなかった。
 
<結論>前兆を伴う片頭痛は、虚血性イベントとともに、出血性脳卒中のリスク因子でもある可能性がある」と結論した。
 
このような報告は以前から多く発表されていますが、多くは虚血性脳卒中が増えるという報告なのですが、今回は出血性脳卒中も増加するという報告です。ただし、リスクが高くはなりますが、発症する頻度は極めて少ないので、あまり心配されないほうがいいと考えます。

 病歴を尋ねる際に、市販薬でも必ず何を内服しているかを尋ねます。
 
 当院で使用している患者さん向けリーフレットには27種類(私が売れ筋だと思っている薬)の市販薬の成分表を載せています。
 
 最近、CMのせいかバファリンプラスSを内服されている患者さんが多いようです。多分にCMしている小雪の影響が多いと思います。
 みなさんご存じないと思いますが、バファリンプラスSにはバファリンプラスという薬が以前あったわけです。この薬を内服している患者さんは比較的に少なかったのです。
 この2つの薬には少ししか差がないんです。
 
 バファリンプラス
①アセチルサリチル酸250mg ②アセトアミノフェン150mg ③アリルイソプロピルアセチル尿素15mg 
④無水カフェイン60mg
 
バファリンプラスSは
上記の①~④に乾燥水酸化アルミニウムゲル35mgを追加しただけなのです。
 
 つまり薬効的には全く変わっていないのです。
 それを、あくまでも新発売として売るこのずうずうしさ・・・・。 理解できません。
 
これと全く同じ手口がナロンエースとナロンエースRです。
ナロンエースに乾燥水酸化アルミニウムゲル66.7mgを追加しただけなのです。
 
これも名前も新しくしての新発売です。
 
製薬会社に良識はないのか? ただそう思うだけです。

 毎日暑い日が続きます。
 そんな夏 目立って多いのが①薬物乱用頭痛 ②禁煙治療です。
 
 禁煙治療は
 10/1からタバコの料金があがる。
 舘 ひろしのCMが多量にだされてことが原因ではないかと考えています。
 
 薬物乱用頭痛が多いのはなぜでしょうか?
 暑い夏で、確かに安定した頭痛患者さんでも、いつもに増してcontrolが難しいこの夏の暑さなのですが、、。
 
 毎日のように薬物乱用頭痛の患者さんがいらっしゃいます。
 五十嵐先生のdataですが、頭痛外来の15%が薬物乱用頭痛だそうですが。ここのところは倍の30%が薬物乱用頭痛もしくはその一歩手前のような患者さんです。
 
 暑い夏。
 片頭痛患者さんにとっては決してよくない季節のようです。

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