2010年08月

本日は最新の頭痛研究についての報告です。
 
 
Nord-Trøndelag Health Study(Helseundesøkelsen I Nord-Trøndelag;HUNT)の一部として実施された。同調査では,1995年8月~97年6月にヌール・トロンデラーグ県在住の中高生5,847人を対象に,肺活量や身長,体重などとともに,頭痛聞き取り調査や学校外での運動頻度,喫煙に関連したアンケートを実施。
 
ノルウェー・オスロ大学のJohn-Anker Zwart氏らは,13~18歳の中高生約6,000人を対象に行った調査結果を発表した。それによると,10歳代では不健康な生活習慣と慢性頭痛が関連しており,過体重運動不足喫煙の3要素すべてを満たした群では,すべての要素がない群と比べて慢性頭痛リスクが3.4倍だったという。
 
以上から,同氏らは「生活習慣が頭痛に関連することを,若年者でも示すことができた」と結論。さらに「今回の結果は,ライフスタイルを改善することで頭痛が予防できることを強く示している」と述べた。
 
総説的な話なので、これを普段の臨床にどういかしていくかは難しいのですが、片頭痛の患者さんにいつも話しているように「規則正しい生活・適度な運動」を心がけることがどうやら大事なことのようです。

 性行為に関連する頭痛というものがあります。
 
 オルガスムス前頭痛とオルガスムス時頭痛の2つがあります。
 
 オルガスムス前頭痛はいわゆる絶頂を迎える前の頭痛で、後頚部の筋収縮の自覚を伴う鈍痛です。
 オルガスムス時頭痛は突発的で爆発的な頭痛が特徴です。
 
 頭痛の持続時間は1分~3時間くらい持続しますが、多くは30分以内に改善します。
 多くは男性であり、20~24歳・35~44歳に年齢のピークがあります。
 
 疼痛は両側性で、全体的~後頭部にかけて拍動性が多い。
 特別な性的な習慣はなく、常時同一のパートナーか異なるパートナーかということはない。
 (これはどういう意味かと言うと、浮気でおこりやすかったり、変態がなりやすかったりはないという意味)
 
 性行為の速やかな中断で改善するのも特徴です。
 
 
 世の中にはいろんな頭痛がありますよね。

  本日は小児片頭痛x漢方薬という話題です。
 
 第61回日本東洋医学会(名古屋市)で発表された話を中心に贈ります。
 
 小児片頭痛については、ある程度の年齢・体重・二次性徴の発現があれば、大人と同じ薬を使うことができますし、また同時にいろんな薬に対しての有効性が発表されています。
 
 しかし、使える薬もかぎられていますので治療に難渋することもあります。
 呉茱う湯というツムラで言えば31番ですが、この薬が漢方薬では片頭痛に効果的だと言われますが実際はあまり使っていません。今回は当帰四逆加呉茱う生姜湯という漢方薬を使って難知性の片頭痛が改善したという報告です。他8例にも漢方薬を使って改善しているとの報告です。
 
 私自身は片頭痛に対しての漢方薬は決して積極的な考え方ではありませんが、難渋例に使うのにはいいのかもと考えます。

 先日もこのブログに書きました。つくしヤングラガーズですが、なんと全国制覇してきました。
 
 2019年にラグビーのワールドカップが日本で行われるのですが、育成する場として新設された全国中学生大会が13-14日の2日間、合宿地で有名な長野県菅平高原で開かれました。
 
 以下はインターネットからの抜粋です。
 日本ラグビー協会によると、ラグビー部のある中学は全国で320校だが、中学生の単独チームによる全国大会はなかった。スクールは約430あるが、主に小学生が対象という。今回は中学4校、スクール4チームが参加し、中学の部は秋田北、スクールの部はつくしヤングラガーズ(福岡)が初代王者に輝いた。
 終了間際の逆転トライで優勝したつくしヤングラガーズの木原智彦監督は「全国制覇が夢だった。こういう大会があると子どもに目標ができる。指導者としてもやりがいがある」と話した。
 選手や指導者の好反応に、日本協会側は手応え十分のようだ。真下昇専務理事は「予想よりはるかに技術が高い」と驚いた表情になり「W杯日本大会の主役はこの子たち。来年は中学とスクールそれぞれ16代表で大会をやりたい」と規模の拡大を図る方針を示した。
 ということです。
 全国一ですから、すごいですよね。
 夏の甲子園大会だ今行われていますが、同じくらい熱い熱い大会だったものと思います。
 
 わが子も来年は中学生です。どうなることやらですが、ぜひ今度は菅平で応援したいと願う親バカです。

 お盆の期間に入りましたね。
 実は診療所はあけています。昨年も一昨年も8/14まであけてまして、今年もあけています。
 この時間にブログを書けるほど暇で~す。(汗)
 
 そういうことで今日のネタですが、タイトルどおり。
 「一番軽い薬」という言葉の問題点についてです。
 
 来院される患者さんに「お薬のんでいるものありますか~?」とお尋ねしますと
 「血圧の薬。一番軽いのを飲んでいます。」 とか
 「糖尿のけがあるので、やさしいとを飲んでいます。」などと答える患者さんの多いこと多いこと、、、。
 
 まず言いたい。
 血圧の薬に効果の強い・弱いを示す基準はありません。
 以前も例の「一番軽い・・・」と言って内服されていたのがノルバスク5mgだったり、ディオバン80mgだったりします。いずれも日本でも大変よく売れていて降圧効果の強い薬になります。おそらく処方を開始する際に医者が患者さんを心配させないように「一番軽いのを出しておきましょう~」などと言われるのだと思います。それを患者さんがが記憶されて言われるのだと思いますが、私はこのような言い方は非常に問題ありと思います。
 
 理由として
 ①このように言われる患者さんの多くは病識がない患者さんが多い。
 ②治療に熱心でないことが多く。
 ③厳格な治療を拒否されるケースが多い。
 というように個人的には考えます。
 
 最初の導入は、どのようなケースでも難しいと思われます。
 しかし本人に現状をきちんと把握させないまま導入すると余計に大変です。
 
 ここらあたりを一考していただければと思いつつ診療しています。

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