2009年07月

 これもアメリカからの研究発表なんですが、Neurologyという大変有名な雑誌にのっている論文です。

 Neurology 2009:72:922-927
 Kenneth J. Mukamal准教授らの報告です。

 ・医療機関受診前24時間の気温で5℃上昇すると頭痛のリスクが7.5%上昇する。
 
 ・受診前48-72時間前の低気圧も頭痛のリスクを上昇する。

 という報告がなされています。
 
 これは以前から言われていることなのですが、
 気温・湿度・気圧によって片頭痛発作がおこしやすいことを医者ならびに片頭痛患者さんは経験的に知っているわけですが、それが科学的に証明されたということです。

 何を今さら的な話なのですが、実際気温が急激に上昇したり、気圧がさがってくると頭痛発作が引き起こされることの証明はできていなかったわけですから画期的ではありますが、インパクトは弱いですね。

 これから夏になり高気温・急激な低気圧には注意してください~!

 皆さんご存じのように北部九州大雨です。

 すぐ近くの太宰府市では一昨日の降り始めからの雨量が500mmを越えたようです。

 金曜日の雨で、当院も被害をこうむりました。
 診察室・処置室・トイレが水に浸かりました。
 どこからの雨かよくわからないのですが、午後11時すぎまでかかって一人で拭きあげました。

 門前薬局もそれよりひどく、完全に床下浸水で汚水が逆流してしまいました。
 朝から建設会社・レセコン会社・ダスキンが来て大変だったようです。

 患者さんが薬局に入れないために、内服薬が必要な患者さんは当院の待合室に待っていただきまして、薬剤師さんが薬局から薬を持ってきて、待合室で説明を受けるというような事態に陥ってしみました。

 しかし今朝も朝からすごい雨。9時過ぎに診療所にきて雨の番をしています。

 まだまだすごい雨です。

 被害がないのを祈るばかりです。

 このタイトルのネタは以前何度か書いています。

 片頭痛には共存症といって、アレルギー疾患、うつ病、めまい、子宮内膜症などの病気を片頭痛患者さんでは片頭痛ではない患者さんに比較して合併しやすいことがよく報告されています。

 片頭痛患者さんでは脳梗塞もおこしやすいと言われています。

 JAMA 2009:181:2573-2577
 中年女性で前兆を伴う片頭痛患者さんではMRI上、小脳梗塞をおこしやすいというデータがまた出ています。

 このdataはいままでも賛否両論があって、そのとおりという報告とそんなことはないという報告の両方がよく報告されます。

 実際のところはよくわかりません。

 たくさんの報告がでてきてから最終的には決定されるでしょうが、やはり心配になりますよね~。

 来月、うちの次男坊(小5・身長148cm・体重60kg)が4泊5日の筑紫路100kmの旅に挑戦します。

 筑紫路100kmとは旧筑紫郡である那珂川町、春日市、大野城市、太宰府市、筑紫野市を歩いて旅をするという行程の旅です。お揃いのTシャツに三度傘というお決まりのスタイルで歩き、ボランティアのたくさんのスタッフに見守られながら、体育館で寝泊まりしながら旅をします。

 何せ小5でありながら体重60kgの巨漢(ちなみに中3の兄は40kg代)ですから非常に心配しております。
 先月、アウトレットモールでNIKEで軽量の靴を2足購入(size25.5cm)し、少しずつ準備をしておりました。いよいよ本日予行演習で自宅から天神(歩行距離約14km)まで歩くことになりました。

 朝まで雨が降り絶好のcondition。気温も高くなく、曇り空。

 午前8時に自宅を出発。途中で股ずれ予防のワセリンを股間に塗りつつ、なんとか予定の12時前に予定しました天神三越に到着です。

 foot troubleも心配していた股ずれ、脇ズレもおこらずにゴールしました。

 疲れ果てた私は自宅につき疲れ果てて寝ていましたが、次男はその後友人と遊びに行きました。

 何のことはない子供の方が元気・元気!

 このクソ暑い中でも週2回は炎天下3時間ラグビー・週1回は1.5時間柔道をしていますので、根本的に元気なんですよね。ビックリしました。

 とにかく少し安心して送り出せそうです。

 もう少し時間があれば登山の練習までと思っていますが、ラグビーの合宿もあるために時間的に難しいみたいですが、とにかくできる準備はすべてやって送り出したいです。

 今日は電子ジャーナルからの最新の研究発表からの報告です。

 「片頭痛患者さんは、乳がんになる可能性が26%減少する」という結果です。

「片頭痛には女性を乳癌から保護する効果があるらしいことが示され、この保護効果は若年者でも高齢者でも同様であった」と新旧研究両方の筆頭著者で乳癌疫学者でありフレッド・ハッチンソン癌研究所(シアトル)の公共衛生部の準会員でもあるChristopher Li, MD, PhDが語った。

 「片頭痛でリスクが26%小さくなった」

 恐らくエストロゲンという女性ホルモンが関与しているのだと思います。

 エストロゲンが下がると片頭痛がおこりやすくなる。というと、この作用が逆に乳がんを引き起こしにくくするということにあるんだと思います。

 うちの家内に話しましたら非常に喜んでおりました。

 片頭痛はいいことないからな~ということでした。

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