2009年04月

 頭痛の患者さんが、よくHPをみて電話をされます。

 もちろん私が電話をうけることはないのですが、受付のスタッフによく聞かれる質問がコレです。

 「頭が痛い時にきたほうがいいのか?
        それとも痛くない時でもいいもんですか?」

 一般的な診療であれば頭が痛くない時に来ていただくのが一番いいですね。
 いろんな情報を聞くことが可能だし、こちらから話す内容もよく理解していただけますからね。

 しかし、真剣に頭が痛くて痛みを取ってほしい場合には、もちろん痛い時に来てほしいですね。
 ですから必ず痛い時に来てもらわないといけないというわけではないんです。

 でも、このニュアンスが電話口では伝わりません。
 っで最終的には「来れるときにいつでも来て下さい!」という話になるわけです。

 とにかく保険証と現在飲んでいるお薬なんかを持参して体一つで来て下さい!

 昨日、看護学校で講義をしてまいりました。
 今までに、出身校の学生さんに対して講義をしたり、看護学校や、リハビリの学生さんへの講義もやったことはありますが、1年ぶりに教壇に立ちますと緊張しますし、気合も入ります。

 教える内容は専門分野の神経系の講義に加えて、感覚系の講義も行います。
 都合6回。1回が90分の講義ですから、短時間に必要なことを教えることは非常に大変です。

 医学部の学生さんは授業のコマ数も多いですし、その学年だけでなく、他の学年でも重複することもあるので気が楽なんですが、看護学校はそうはいきません。

 短い時間の中できっちりと効果を上げる必要があるんです。

 看護学校は高校を卒業して間もない人から結婚して子供さんがいる人。はたまた子供さんが大きくなっている人までバラエティー豊かな人たちが学生さんです。

 生活がかかている人たちは非常に真剣で、比較的点数も高い傾向にありますし、入ったのはいいが目的意識をなくしてしまうと、あんまり冴えない結果であることも少なくありません。

 医学部と同じで覚えることが非常に大変だし、自分の講義以外にもたくさん記憶することが多いし、学生さんは本当に大変だなあと思います。

 しかし最後まで一生懸命頑張ってほしいなあと思います。

 患者さんが来院されると問診の際に、既往歴つまり今まで何の病気にかかったかを必ず聞きます。

 その時よく聞くのが、このメニエール病です。
 皆さん気軽な感じでメニエール、メニエールと答えていますが、難病だということを全くご存じなくてびっくりします。

 頻度は人口10万人あたり15~18人の病気なのに、自己申告メニエールは100倍程いるぐらいの感覚に感じます。

 三大徴候:聴力低下・耳鳴り・回転性めまい

 これらの症状が反復して、症状がゆっくり悪化する病気で、5人に1人は聴力をなくしてしまうという怖い病気なのです。

 ですが、患者さんたちにとっては気軽にメニエール・メニエールと言われてますのでびっくりするわけです。

 少なくとも私は専門家ではないので、メニエール病という診断をつけることもないので問題ないのですが、一、二度の診察で簡単に診断できるものではないと思ってほしいのです。

 往々にして回転性のグルグルまわるめまいが出たなら「メニエール」と簡単に診断することが一番の問題なのだと思います。

 メニエール病は耳鼻科に行かないとなかなか診断がつきませんし、治療できない病気なのです。

 脳神経外科の看板を掲げて早1年3ヶ月をたちました。

 私自身は予防接種(インフル、MRワクチン、二種混合など)もすれば、高血圧・糖尿病などの生活習慣病や、皮膚科疾患でも患者さんによってはみています。

 ただ周りからもなぜ神経内科とかリハビリテーションとか内科などの科目も標榜しなかったのかとよく聞かれていました。もちろん、脳神経外科としてのこだわり以外の何物でもないわけですが、1人でろくに研修もうけていないのに沢山の科を掲げるのに非常に抵抗があったからです。

 おかげで最近も認知症の心配でこられた患者さんのご家族からも、「一緒に血圧の薬もこちらでおだししましょうか?」と聞いてみたら、「そんなものでも診てくれるんですか?!」と逆に聞き返されました。

 特別ではないので「あら~いいですよ。」といいますと「脳外科だから頭以外のことはみてくれないと思っていました。」と言われました。

 私はいつも「脳の病気が専門の開業医ですから、風邪でも水虫でも何んでも見ますよ。わかる範囲はですね。もちろん、手に負えない場合には専門の先生にお願いしますけれど、何んでも診ますよ」と答えています。

 脳外科は非常に敷居が高いと思われているらしく、そのような質問ってよく聞かれるのです。決して敷居は高くしていないんですけどね~?!なかなか伝わっていないようです。

 最近、当院のHPがマイナーチェンジ致しました。
 というのも開院時に作って1年間は放置していたのですが、更新していないので、しょっちゅうHP会社から連絡がきて少々ウザイことと、やはりHPが更新されていないと診療に熱が入っていないようなイメージになるみたいだったので、高校の同級生でそのような会社をやっている友人に依頼してモデルチェンジしていただきました。

 その効果かしりませんが、最近HPを見て来院される患者さんが増えています。
 友人のおかげだといいように解釈しています。

 新しいアドレスはhttp://www.ikedansc.jp/です。よろしくお願いします。

 さて今日は片頭痛患者さんが頭痛に気がついて何年かかって片頭痛という診断をつけていただくかという話です。

 これは厚生労働省の班会議からのデータですので信憑性が高いデータです。

     平均10.4±9.4年かかるそうです。
 
 ひえ~でしょう?! 気が遠くなりそうです。 
 それくらい
  ”賊,砲からない
  △かってもきちんと診断してもらえない

 ということだと思いますが、いずれにしても時間がかかってしょうがない話です。

 最近年長児が受診されましたが、この児でさえ症状出現から1年かかっていますから、やはりそれくらいはかかるのかもしれません。

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