2008年05月

 昨日に引き続き「頭痛」の話です。

 ある先生が何で診療所を受診したかのアンケート結果を公表していました。頭痛で来院されているから、やはり一番多い理由は「頭の病気じゃないか心配で、、」でした。

 当然といえば当然で、うちの診療所も同じ結果です。

 そこで司会の先生(頭痛大学というサイトをやってる高名な先生)が、「皆さん心配でこられるんですよ。心配という字は心を配ると書きますね。ですから、頭痛が心配でこられた患者さんには、必ず心を配ってあげてくださいね~」と普通の調子で話されたのでした。

 私はちゃんと心が配れているだろうか~?

 患者さんの心配を理解できているだろか~?

 不安になりました。でも、簡単な言葉でしたが、私にとっては「目からウロコ」の話でした。

 心を配らないと、、、。 頑張っていきたいです。

 土日を利用して東京の頭痛研究会に出席してきました。

 診療所を開設してからは以前のように出張もままならず、半年ぶりの出張になりました。

 初めて東京midtownに行きましたが、都会的で素敵なところですね。12時半から16時すぎまでしっかり勉強して参りました。目新しいことは特別なかったのですが、開業医とはいえ常に新しいものを学ぶ姿勢はなくしてはいけないものですね。

 その時いただいたパンフレットでの情報ですが、片頭痛って診断されるまでに平均10.4±9.4年かかっているそうです。これは厚生労働省の班会議の資料ですから、出所元は確実です。

 10年ね~。

 確かにそれくらいの感覚って私にもありますね。

 脳外科医の多くは、頭のCTやMRを撮って異常なければ良かったですね~。なんて言っておしまいにすることが多いので、なんで頭が痛いのかわからないまま時間が経過することもよくわかりますし、頭痛ごときで病院にいくもんなんですか~?とか行ってもいいんですか~?なんて声もよく聞きますので結構時間ってかかるんでしょうね~。

 とにかく早めに受診されて、診断をつけてもらうことも大事ですし、いいかかりつけ医をもつことも本当に大事なことですね。

 今日は2日続けての認知症ネタでしたので本来の頭痛日記ネタです。

 今月になってグラクソ・スミスクラインから「アマージ」という新しい片頭痛薬が発売になりました。

 特徴はそうですね~。副作用が少なくてマイルドな効果で改善させるというのがメーカーの売りです。ファイザー社のレルパックスを使用している患者さんなんかがtryされてみると効果はいいのかもしれません。

 ある片頭痛もちのMRに言わせるとやはり効果はmildということです。

 片頭痛の患者さんには個人差が大きくて、Aでは駄目でBじゃあないといけないとか、Cじゃあないといけないとか薬の効果よりも個人差が非常に大きいように思います。ですから、そういう意味では新しい選択肢ができたことは非常に喜ばしいことではあると言えます。

 うちの診療所でも近々導入する予定にしています。

 さあさあ今日は脳卒中の話です。

 採血でコレステロール関係の項目となると
 ・総コレステロール値
 ・HDLコレステロール
 ・LDLコレステロール
 ・中性脂肪
 の4つがあります。多くの診療所ではLDL以外の3つを測定しているところが多いみたいです。

 HDLを善玉コレステロール。LDLを悪玉コレステロールと呼んでいます。

 最近は総コレステロール値についてはあまり言いません。問題はHDLがどれだけかで、LDLがどれだけかです。HDLは多ければ多いほど良くて、LDLは低ければ低いほどいいわけです。

 最近の米国の論文(stroke)ではスタチンという高脂血症の薬を内服するとLDLコレステロール値を半分以下にすると、脳卒中だけではなく心筋梗塞や狭心症などの心臓の病気の危険性が大幅に低下したという報告がでていました。

 うちの診療所でも積極的にLDLコレステロールを下げるように指導しています。

 でも、なかなか これが難しいですよね~。

 先月、厚生労働省が「都道府県別死因の分析結果」公表いたしました。

 脳血管障害
 多い都道府県  男:ヾ篌蠍 ∪朕晃 秋田県 
         女:ヾ篌蠍 ⊇田県 F別攜

 少ない都道府県 男:‘猯標 香川県 2縄県
         女:_縄県 香川県 B膾緝

 ちなみに脳神経外科診療所の数は(人口10万人あたり)
 多い県     ]族了蓋(2.8) 岩手県(2.3) 山口県(2.0)
 少ない県    (^羝、徳島県(0.5) 三重県(0.6)

 関係があるようでなかったですね。

 やはり脳卒中は北に多く、南に少ないようです。

 つなみに私のいる福岡県は心疾患も脳血管障害も日本平均より少ないようです。

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