
3種類の抗CGRP製剤(エムガルティ・アイモビーグ・アジョビ)が発売されて、各薬剤の治験を担当したこともあって、講演会の依頼を賜ることが増えています。
毎回、同じ話ではいけませんし、新たな問題に気が付いたり、答えがみつかったりすることも多々あります。
そんな中で、海外の論文を読むことも増えてきました。
というのも海外では2年前に発売になっているために、使う症例も多く、経験も長いので、きちんとした論文になっていることが増えてきたためです。
とういう流れで、ここ何回も新しい論文の話になっています。(苦笑)
今回のテーマは、抗CGRP製剤の治療効果は年齢・性別であまり差がなかったという論文です。
以前、60歳以上でも効果は若い人と遜色ないという論文を紹介いたしましたが、今回は年齢だけでなく、性別も関係ないという論文です。
雑誌:The Journal of Headache and Pain(2021/12/18)
著者:Antoinette MaassenVanDenBrink(オランダ)
方法:既存の片頭痛予防薬が奏効しなかった慢性片頭痛または反復性片頭痛患者にアジョビを投与した。
年齢(18~45歳および45歳超)および性別のサブグループにわけて評価を行った。
結果:各グループ(18-45歳/男女・45歳以上/男女)において、アジョビ使用により、1ヵ月当たりの中等度以上の片頭痛日数の減少、1ヵ月当たり急性片頭痛薬の使用日数の減少、片頭痛障害評価(MIDAS)スコアの改善が認められた。
結論:年齢や性別とは無関係に、アジョビの有効性が確認された。
この論文なんかをみると抗体製剤はやはり、投与された側の条件はあまり影響されず、結果を出していくんだと思います。
これはアジョビについての論文ですが、エムガルティ・アイモビーグでも同様の結果になることが容易に想像できます。
値段が高いだけに、いい薬です。
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