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新年あけましておめでとうございます。
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新年1発目のブログは最近の研究報告からです。
私もなんとなくそうじゃないかなあと普段から思っていた話です。

雑 誌:「Headache」2015年11月19日

著 者:Dr. Vincent Martin(アメリカ・シンシナティ大学)

趣 旨:アメリカでは約12%の人が片頭痛の既往がある。また約1%には慢性片頭痛がある。

今回の研究対象は片頭痛歴のあるアメリカ人約4,500人。対象のうち17%は喘息を有していた。

 対象者の片頭痛の発現頻度は月15回未満だった。
 1年後に慢性片頭痛(月15回以上の片頭痛の発現)をもつ患者の割合を検討したところ、喘息患者では5%以上が慢性片頭痛を発症していたが、喘息がない人では2.5%のみだった。

 Dr. Vincent Martinは、「喘息と慢性片頭痛の関連性は強く、喘息は抑うつよりも慢性片頭痛を強く予測する因子。時折片頭痛がある人に早期に予防薬を処方することは、慢性片頭痛へ進行するリスクを低減することに役立つ可能性がある」と話している。
 また、「片頭痛と喘息は、血管または気道の平滑筋の炎症・活性化が関与する疾患であるため、喘息関連の炎症は片頭痛の進行につながる可能性がある」と述べている。

 このように喘息のcontrolがわるくなると片頭痛のcontrolもてきめん悪くなる印象でした。また喘息患者さんの片頭痛controlで難渋することが多く、今後も片頭痛診療において喘息の有無、control状態などを細やかにcheckすることが大事であり、慢性化しないよう配慮していかないといけないものだと改めて感じさせてくれる論文ではないかと考えます。

 喘息をもっている片頭痛患者さん。要注意です。