https://sick.blogmura.com/headache/img/headache88_31.gif
[https://sick.blogmura.com/headache/ranking.html ]
ランキングに参加しています。クリックをお願いします。

今日は製薬会社のセミナーでのお話です。テーマは「性差と痛み」です。

インターネット調査「男女比較:長く続く痛みに関する実態調査2015」を行った。調査対象は、長く続く痛みを抱える全国の20歳以上の男女9,400人(男女各4,700人)であった。

主な調査結果
(1)長く続く痛みを抱える人で、現在通院している人は男女ともに約2割であった。

(2)痛みを感じたときに最初にとる行動は「塗り薬・貼り薬の使用」(26.0%)が最多だが、男性は「我慢する」(男性24.0%、女性18.2%)、女性は「痛み止めを飲む」(男性9.3%、女性15.1%)傾向が比較的高かった。

(3)長く続く痛みを周囲に伝える理由は、男性は「自身の痛みのせいで周りに迷惑をかける可能性があるから」(34.6%)、女性は「話すことで自分が安心するから」(36.1%)が最多であった。

(4)痛みを感じるときにパートナーに期待する行動は、男性は「そっとしておいてくれること」(69.2%)、女性は「できないこと(家事など)を代わりにしてくれること」(83.1%)が最多であった。

(5)疼痛に関する情報で重視する情報源は、「通院先の医師の指示」(85.3%)が最多だが、とくに女性は「友人の勧め」や「他人の体験談」など周囲の意見も大切と考える傾向にあった。

(6)全体の約7割が「男より女のほうが痛みに強い」と考えていた。

(7)全体の半数以上が「痛みがあってもある程度我慢するべきだ」と考えていた。

性差の背景に、男の「プライド」・女の「共感」
 女性が痛みに強いという通説を男女の大半が支持していたが、男性は痛みを我慢し、女性は早期の段階で自己対処する傾向が高いことも明らかになった。
 しかし、女性は痛みについて幅広い人に相談したり、口コミを探ったりするなど、さまざまな情報を取り入れるあまり、情報に振り回され専門家の診断に行き着くまでに遠回りし、痛みの慢性化・治療の難渋が生じる危険性があることも示唆された。

 確かに~な内容です。
外来では、頭痛の頻度が女性のほうが高いために、受診される患者さんは圧倒的に女性が多い。
一方、外来受診される男性は周りにあまり相談されず、ダイレクトに受診されることが多く、女性ほど口コミやインターネットでの評判、周りからのアドバイスをもとに受診される傾向があるようです。

 また薬物乱用頭痛は女性に圧倒的に多いわけですが、理由としては頻度そのものが多いからですが、このアンケートでわかるように、女性は薬を飲むことが多く、男性は我慢することが多いことも関係しているのではと思いました。

 大変興味ぶかいアンケート結果ではないかと思います。