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 今日は最新の研究報告からです。

報告者:Hoffmann J
タイトル:Evidence for orexinergic mechanisms in migraine.
雑誌:Neurobiol Dis 2014;74C:137-143.

睡眠に関与しているオレキシンが片頭痛にどのような関連をしているかということ調べた研究です。

結果として、オレキシンの受容体を抑制することは、三叉神経系の片頭痛発生に非常に重要な現象を全て抑制したという結果になった。したがって、片頭痛発作予防薬として有望な薬剤と考えられる。
片頭痛発作初期にオレキシン濃度上昇の報告があるため、オレキシン受容体の刺激も生じていると思われるが、どちらのタイプの受容体に作用するかで結果として起こる反応は変化するため、オレキシン機能の抑制は困難と考えられてきた。しかし、今回同時に受容体を抑制することが片頭痛治療として正しい選択肢である可能性が高まったといえる。

本研究の結果から、オレキシンの抗片頭痛作用の機序には末梢性と中枢性の両者の要素があると考えられる。なお、同様の機能を有する薬剤としてスボレキサント (商品名:ベルソムラ)が挙げられ、不眠症治療に応用されている。

 なかなか読んでいても難しい文ですよね。
オレキシンは金沢大学の生理学の先生が発見されたもので大変今hotな話題を提供しています。
昨年11月に発売された新しい機序の睡眠導入剤がこのオレキシン受容体拮抗薬で今後片頭痛治療の一助になることが示唆された論文です。
 私の家内は片頭痛もちで、不眠症もありますのでこの「ベルソムラ」を服用してみましたが、もう一つだと申しておりました。

 もちろん片頭痛ではなく睡眠という意味ですが、、、。今後片頭痛治療という意味でこの新しい睡眠導入剤「ベルソムラ」を考えていきたいと思います。