実は先週からNHKの試してガッテンに振り回されています。
 私自身は見れていません。その番組は、、、。
 なのでえらそうなことは言えないのですが、番組をみた患者さんの話を総合しますと東京女子医大の頭痛外来客員教授である清水俊彦先生の監修だと思いますが「脳過敏症候群」についての話だったようです。
 
 この「脳過敏症候群」については清水先生自身が本も書かれていますし、昨年の頭痛学会でも独協医大の神経内科教授の平田幸一教授と一緒に発表されたこともあり、私も研究会や学会で数度話は聞いていました。
 
 この1年でいわゆる清水先生のいうところの「脳過敏症候群」と思われる患者さんは数人いらっしゃいましたし、実際デパケンやトリプタノールで落ち着いた患者さんがいらっしゃたのは事実です。
 
 おそらくNHKの伝え方が悪いんだと思いますが、全く関係のないと思われる人までも脳過敏症候群だと言って受診されてきてあって、困っています。
 実際、治療していただけない人にこのような方法があることを知らせることができたことは大変いいことですが、伝え方に問題があるのではないでしょうか?
 電話で受け付けにも「そちらでは脳過敏症候群の治療ができますか?」みたいな問い合わせもありますし、門前薬局にも似たような問い合わせが来ているようです。
 
 あくまでも「脳過敏症候群」今提唱されている疾患概念であって、多くの先生方に納得いただいているわけではないこともまた事実でありますので、そこらあたりまできちんと伝えてほしいと思うばかりです。
 
 このネタは医者の間でも議論になっていて、その掲示板はたくさんの先生からの否定的な意見が書きなぐられています。すべてを否定するのも問題でして、やはりNHKは国営放送で民放ではないですので、それなりの影響力があることを考えて放送してほしい願うばかりです。