前回から引き続いて不登校x頭痛x子供です。
 
 不登校の割合は、厚生労働省の研究班(奥野班)によりますと中学生の1/25人、小学生1/40人だと言われています。
 また保健室の利用者も非常に増えていて、最近では「保健室の1時間ルール」というルールをとりきめている学校もあります。これは保健室で休むのは1時間までで、それで改善できない場合には家からお迎えにきていただいて、しかるべき医療機関を受診していただくというルールです。
 
 前回同様、私が見る限り不登校x頭痛x子供の特徴をもう少しあげてみます。
 ①小学生高学年~高校生で、小学生低学年はほとんどない。
 ②男女比は2:1で男性に多い。
 ③優等生タイプのお子さんに多い。いわゆる不良は来ません。
 ④親子関係(ここでは対母親です。)は良好。
 ⑤規則正しい生活を送れていない。
 ⑥起立性調節障害を併発している。
 ⑦薬が効きにくい。
 ⑧メンタルの問題を抱えている。
  ⅰ)父親 ⅱ)クラブ活動 ⅲ)学校の先生 ⅳ)友人
 
 などです。
 私にはとっておきのいい方法はありません。
 私が外来ですることは
 ①話を聞く
 ②頭痛の状況を頭痛ダイアリーに記載していただく
 ③治療を始める際には、学校をしばらく休むことを指示する。
 ④規則正しい生活を送るように話す。
 ⑤薬は最小限
 
 というところが手始めにやることです。
 決してうまくいくことばかりではないですが、簡単なアドバイスでうまくいくこともあります。
 からみついた糸を少しずつほぐしていくことが一番大事なことのように考えます。