栃木県鹿沼市でクレーン車が歩道に突っ込み小学生6人が死亡した。
 たいへん痛ましい事故で、言葉がない。
 26歳の運転手は2008年4月にも小学生をはねる事故を起こし、執行猶予中だったとのことである。
 この時も、運転中にてんかん発作をおこして人をはねている。
 
 私も外来にてたくさんのてんかん患者さんを見ている。
 中には薬さえ内服をきちんとしていれば発作もおこらず一般のドライバーと同じようにやっている患者さんもいる。時々はこのような事故があるので、注意を促しているが、今までに大きな問題になっていない。
 
 また中には車の免許をとりたいが、なかなかcontrolできずに困っている患者さんがいるのも確かである。
 
 ただでさえ、てんかん患者さんは偏見をもたれかねない。人口の約1%と神経系の病気では圧倒的に頻度の高い疾患である。このような事故がおこると、益々偏見をもたれかねない由々しき問題です。
 
 controlできている患者さんは今まで通り最新の注意で運転してほしいと思うが、controlがまだ十分でない患者さんについては、よく考えていただきたい思います。