今回も新しい研究発表です。特別に「え~っ」という話ではないのですが、JAMAという雑誌にのった論文をご報告してみます。

英国立神経・神経外科病院神経学研究所のAnna S. Cohen博士らは「眼やこめかみ付近に,非常に激しい痛みが一定期間継続する群発頭痛の患者は,純酸素吸入法により15分以内に痛みが消失しやすい」とする研究結果をJAMA(2009; 302: 2451-2457)に発表した。

 Cohen博士らは,成人109例(18~70歳)を対象に,群発頭痛の急性発作に対する純酸素吸入法のプラセボ対照ランダム化比較試験を行った。被験者は,4回の群発頭痛発作に対する治療として,酸素吸入(100%酸素,12L/分,顔面マスクでの吸入を発作開始から15分)またはプラセボ吸入(高流量の空気)を交互に受けた。患者登録と追跡調査は2002~07年に行われた。最終的な解析対象は反復性群発頭痛57例と慢性群発頭痛19例であった。

 同博士らは「酸素吸入を受けた患者の78%で吸入15分以内に頭痛の消失または十分な緩和が認められたが,プラセボ吸入を受けた患者でそのような改善が認められたのは20%であった」と報告している。また,30分後に痛みが消失しているか,頭痛の軽減が60分間維持されたかなどのアウトカムに関しても,酸素吸入はプラセボ吸入よりも優れていた。さらに,治療に関連した重度の有害事象は認められなかった。

 確かに教科書的にも群発頭痛の患者さんは発作時には純酸素吸入ですが、実際は患者さんは発作中には来てくれません。痛みが落ち着かない限り受診しないのであれば、患者さんはmeritを享受できないわけです。これもジレンマなんですよね。