私は過去1回だけ頭のCTを撮ったことがあります。
 (頭のMRIは1回もありません)

 それは結婚式の引き出物のお菓子で、小ぶりなザッハトルテがはいってました。
お昼からの結婚式だったために4時すぎに帰宅。酔っ払ってもいたために、夕食はとらずにねてました。
9時すぎにおなかが減ったために、そこにあったザッハトルテを食べました。

 午前0時すぎころだったでしょうか?
猛烈な拍動性の痛みが出現。眠れません。痛くて 痛くて

 午前2時すぎ意を決して当時勤務していた病院へCTを撮りに行きました。
 
 もちろん異常所見はありませんでした。

 鎮痛剤を一服のみ、あとは不思議なほど楽な気持ちで寝ることができ翌朝は改善してました。

ということで医者でも心配になります。だから患者さんの不安な気持ちは理解できます。
画像診断は大事なツールですね。あれだけ痛くて眠れなかったのが鎮痛剤の力もあるのでしょうけど、眠れたわけですからね。安心は必要です。


 頭痛の原因ですが、ベースに飲酒があり血管が拡張していたことと、ザッハトルテに含まれる防腐剤が更に血管を拡張させて、片頭痛のような頭痛をひきおこしたものだと考えています。

 あれからザッハトルテは一回も食べていません。

 新年あけましておめでとうございます。

本年も宜しくお願い致します。

今日は新年一発目ですから、忘れてはいけない頭痛について書きます。
それがくも膜下出血です。

先月経験した患者さんです。91歳の非常にお元気なおばあちゃんでした。
土曜日の午前10時すぎに庭いじりをしていて突然ガーンと頭が痛くなり、嘔吐しています。
その後も経験したことがない頭痛がず~と続いたということで、午前11時すぎに救急車で来院されました。

普段、血圧の薬を飲んでいて安定している血圧が180を越えていました。
頭痛が持続していましたが点滴だけで様子を見られ、3時間後帰宅されています。
その後、頭痛が持続するために月曜日に来院され、話からもくも膜下出血を考えて、CTをとったら、やはりくも膜下出血でした。

高齢でしたので、手術もせずに経過をみたところ幸いにも2週間後歩いて自宅へ帰られました。

娘さんは、土曜日にも絶対脳卒中をおこしたと確信されていたようです。
なぜなら今までと全く様子が違うと思われたそうです。

くも膜下出血の痛みは突然・経験したことがない激しい痛み・持続する
という特徴があり、なおかつ血圧が上昇しています。

お忘れなく~!

 今年も今日で最後ですね。

振り返れば1年間いろんな事がありました。またこの経験を活かして来年も頑張ります。

ところで今日は片頭痛治療のトピックスです。

今年の日本頭痛学会総会でもトリプタン(=片頭痛の治療薬)の自己注射が近々承認になることが話されていましたが、ついに12月21日在宅自己注射用キット製剤(商品名:イミグランキット皮下注3mg)が薬価収載されました。

イミグランはトリプタンの中でも最も早く承認された薬剤で注射、点鼻、内服といろんな投薬方法のある薬剤でした。今までは医療機関にいかないと注射できなかったのが、しばりはありますが自宅で発作時にうつことができるということで、使ってらっしゃっる患者さんには非常にいいことですね。

 私自身は現在、殆ど注射剤は使っていません。
なぜなら発作のピークに受診してくれる患者さんがまずいないということと、内服薬でも満足できる効果が得られるからです。

 しかし、患者さんの中には速やかな改善効果が得られるので、好きな患者さんも多く、そんな患者さんにとっては大きな恩恵がうけられそうですね。

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