今年も今日で最後ですね。

振り返れば1年間いろんな事がありました。またこの経験を活かして来年も頑張ります。

ところで今日は片頭痛治療のトピックスです。

今年の日本頭痛学会総会でもトリプタン(=片頭痛の治療薬)の自己注射が近々承認になることが話されていましたが、ついに12月21日在宅自己注射用キット製剤(商品名:イミグランキット皮下注3mg)が薬価収載されました。

イミグランはトリプタンの中でも最も早く承認された薬剤で注射、点鼻、内服といろんな投薬方法のある薬剤でした。今までは医療機関にいかないと注射できなかったのが、しばりはありますが自宅で発作時にうつことができるということで、使ってらっしゃっる患者さんには非常にいいことですね。

 私自身は現在、殆ど注射剤は使っていません。
なぜなら発作のピークに受診してくれる患者さんがまずいないということと、内服薬でも満足できる効果が得られるからです。

 しかし、患者さんの中には速やかな改善効果が得られるので、好きな患者さんも多く、そんな患者さんにとっては大きな恩恵がうけられそうですね。

 中高年の方で頭が痛いとこられる患者さんで多いのが、

「脳梗塞になりよるからじゃないか?」

「脳の血管が詰まるから痛いのではないか?」

というような不安で来院される患者さんが多いのです。

教科書的には「脳梗塞は痛くない脳卒中」と言われていて、基本的には頭痛は訴えないものです。
稀に、頭重感を訴えてこられる患者さんもいらっしゃいますが、稀です。

またまた稀な病気ですが解離性動脈瘤による脳梗塞の場合には強い頭痛を訴えることがあります。
しかし頻度はそんなに高くなく、年齢的にも40~50歳代と比較的若い年代に多いものです。

ですから脳梗塞は頭が痛くなるのかという質問には
「痛くなりませんよ~」と必ず答えています。
それだけ言うと「頭の痛みが随分取れました」と言って帰られる患者さんも意外と多いのです。

 外来にくる患者さんの多くは「脳の病気」を心配してこられます。

そしてほぼ100%頭のCTやMRIなどを希望されます。

頭痛外来にこられる患者さんは患者のプロなので、既に何回かCTやMRIの検査を受けられていることが多く、病歴や治療歴を丁寧に聞いてあげることが主になります。

 さて ここでクイズです。

頭痛を訴えてこられる患者さんのうち何%が脳の病気による頭痛なのでしょうか?

私はこの質問よくするのですが、人それぞれ50%という患者さんもいますし、多めに言って10%と答える患者さんもいます。はっきり言って、皆さん正解よりずいぶん高い値を答えます。


正解は1%以下です。100人患者さんがこられて、やっと1人いるかいないかです。

今までにこの話を聞いて、病歴を聞いた後もういいですと言って帰られた患者さんが1名いらっしゃいます。その程度です。よその施設で聞いてもほぼ同じ割合のようです。それほど脳の病気は多くはないのです。

これを言うと皆さん「へえ~」と意外な顔をされるのですが、プロの間では常識です。

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